『revisions リヴィジョンズ』全話感想 信じ続ける意志の強さと運命の残酷さを描く物語
渋谷の街ごと未来に転送されてしまう突飛な設定。運命を信じ続ける少年と、彼に翻弄される人たち…。様々な思惑と奇想天外さがぶつかり合うアニメ『revisions リヴィジョンズ』
テレビでは毎週一話ずつ放送されていますが、Netflixでは全話が一挙配信されていた。これが睡眠時間を削ってくる作品だった。
全話鑑賞後の感想なのでネタバレを含みます。
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2017年の渋谷が舞台。
主人公の大介は10年前に300年以上の未来からやってきたミロから「とてつもない危機が訪れる、皆を守れるのは君だけだ」と告げられそれを信じて生きてきた。
友人たちに危険が迫ると後先構わず身を投げ出し、絡んできた相手を問答無用でブッ飛ばす…。相手にどんな言い分があろうと、自分が絶対的に正しいと主張する、そんなちょっと危険な人物が主人公だ。
2017年の渋谷が300年以上先の未来へ転送され、リヴィジョンズという謎の存在と戦いを余儀なくされていく。
その中でリヴィジョンズに対抗できる唯一の兵器「ストリング・パペット」を大介が初めて操り、これが10年前に告げられた自分の運命、つまり皆を守る力だと確信していく。
渋谷が未来に飛ばされる以前から彼は「自分が皆を守る」と語り、例え相手が間違った行いをしていなくても鉄拳制裁を喰らわせてしまう。そんなクズっぷりが光る男が主人公というのだから、この作品は異質というしかない。
こんなクズっぷりが延々と続く。それが彼を構成する要素なのだからある意味では個性的なキャラ造型といえるかもしれない。
自己中心的な性格ゆえに不快で視聴するごとにとんでもなくストレスがたまる…、ということは意外にもない。その自己中心さが彼の自信そのものに通じているので、クズっぷりがクセになるほどだ。とことん突き抜けてくれ!と願うほど、個性が際立っている。
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リヴィジョンズに対抗できるパペットを操れるのは5人の少年少女だけ。大人も子どもも全員彼らに頼るしかない。未来世界で2017年渋谷側に付きリヴィジョンズと敵対する組織”アーヴ”も敵を殲滅するほどの戦力は持っていない。
大人たちは少年少女に頼るしかないのだ。
だから大介は「これが守る力」だと信じぬく。彼の意志は猪突猛進だ。意志の強さこそが彼を戦いに駆り立てる。彼は自分の運命を信じ続けるのだが他のメンバーは苦悩し、彼らが倒してきた敵の正体を知ったときには涙を流して立ち止まる。
大介は強大な意志を持つ。何の迷いも悩みもなく突き進む。これが小中学生や大人だったら違和感しかないキャラになっていただろう。高校生だからこそ絶妙なリアリティを醸していると思えた。
大学への進学か就職か、未来が徐々に見え始めた時期だがそれでも輝かしいものがあると信じ抜けるのが高校生だろう。
大介は自己中心ながらも等身大の高校生に描かれていると感じる。
さて、肝心の物語は渋谷の街全体が300年後の未来へと転送される。漂流教室の規模をさらに拡大した作品と言える。
人や学校と言った小規模な未来転送ではなく街そのものが転送される壮大な設定だ。
この手の作品にありがちなのは作劇が主人公の周囲数メートルの範囲でしか描かれない事だ。
だが、リヴィジョンズでは渋谷区行政と法執行機関の動きを描いており、政治的な駆け引きも行われる。どことなく「シン・ゴジラ」を彷彿とさせる現実味が存在している。
単純なタイムスリップSFとして片づけるのではなく、政治面も描くことで物語に深みを与えているのだ。
しかし、行政や法執行機関はあれども自衛隊は渋谷に駐屯地を置いていないため未来世界に転送されてこなかった。
警察の装備ではリヴィジョンズに対抗できない。対抗できるのは大介ら5人の少年少女が操るストリング・パペットのみだ。
全ての運命を少年少女に託さなければならない極限状態は現代の日本社会へ通じるものを感じてしまう。
現実の日本社会には解決できていない問題が山積している。先行きの見えない閉塞した社会を打破できるのは若者だけだという製作陣のメッセージが垣間見える。
大介が自分の未来を信じ続けているのも「未来に希望を」というメッセージが込められているのかもしれない。
日本ではレールの上を歩かなければ人並の生活を送ることができないと言われてきた。大学(高校)を出たら即就職し、一つの会社で定年を迎えることは当たり前とされてきた。近年はその意識も改められてきたが、まだまだ根深くはびこっているのも事実。
レジスタンス組織"アーヴ"は未来予測で大介が渋谷を守る重要人物だと判断していた。
しかし、未来予測そのものが間違っており大介は重要人物ではなかったと判明する。
この未来予測はまさにレールと言える。
ミロはアーヴの指示と未来予測が全ての正解だと信じ続けている。ミロは現代日本社会の人々に根強く残る思想と何ら変わらないものを持っているのだ。
そしてミロから託された「危機から皆を守れるのは大介だけ」との予言を信じ続けた大介もまたレールの上を進んでいるだけにも見える。
だが大介は未来予測が示した重要人物ではないと理解した時、彼は初めて挫折を味わう。
まさにレールから外れてしまった状態だ。どうすれば良いのか分からなくなった彼はそれでも前に進むことを決意する。
今まで未来を信じ続けてきた。もう戻れないところまで来ている。だからこそ進むしかないのだ。彼は正しいと思っていたことが過ちだと判明する残酷な運命に抗い、戦うことを続ける。
彼が運命を信じてパペットに乗り込まなければ犠牲者が増加していたことは事実。彼の性格のおかげでチームは一向に纏まらないのですが、それでも仲間を動かす原動力となり渋谷を守り勝利を勝ち取った事実は揺るがず、運命を信じ続けたことで誤った未来予測すらをも正してしまう。
運命と言う物は例え予測されていても常に変動する不確定なものであり、人の心を容易く傷つけることが出来る。
そんな残酷な運命を信じ続けることは時に未来すらも捻じ曲げてしまう。
だが強い意志さえあれば過ちすらも正せてしまうかもしれない。
例え世界が間違いだと示しても時には貫き通す大切さと運命の残酷さを描いたのがリヴィジョンズなのだ。
日本の若者に運命は残酷だが強い意志を持っていれば抗うことが出来るとメッセージを送りこんでいるのだ。
未来は決まっているようにみえて決まっていない。
予測されていようとも、未来は自分自身で決めることが出来る。
大介とおなじ高校生が見ればこの閉塞した現代社会をどうにかして打破してやろうという気持ちになれるだろう。
意志を強く持ち貫く大切さを教えてくれる教育的な作品とも言える。
練りこまれた設定と滑らかなCG、政治的な駆け引きも楽しめる高度な作品。
日本アニメも傑作を連続して輩出できるとはまだまだ期待が持てる。
物語も綺麗に片が付き疑問に感じる点もかなり少ないのが非常に素晴らしい。
テレビでもNetflixでも良いので是非鑑賞してほしい作品だ。
人間の悲しき欲望を描いた『ゲゲゲの鬼太郎』6期第40話がキツすぎた
ドラゴンボール超の流れから毎週欠かさず鑑賞してしまっている『ゲゲゲの鬼太郎』第6期。
社会問題や人間の性を描き度々話題となっている本作だが、19年1月20日に放送された第40話『終極の譚歌 さら小僧』が子ども向け作品とは思えないほどの現実性を見せつけてきた。
第6期はやはり人間を描いた物語なのだと痛感し、製作陣の生半可ではない覚悟に感服した。
ネタバレを含みます。
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かつてはブレークしたが今は売れない芸人に甘んじている「ビンボーイサム」はある夜河原で耳にした妖怪「さら小僧」が口ずさむフレーズにほれ込んでしまう。
それを盗み見事にリズムネタで再ブレークを果たし、鬼太郎にこれ以上歌うなと忠告を受けるが無視してしまう。
目前に出現したさら小僧に一度は「二度と披露しない」と約束を取り付けるが反故にしてしまう。約束を破ったことに激怒したさら小僧はイサムを捕えてしまった。
しかし、その日の彼はお笑いグランプリ決勝を控えていた。
『ゲゲゲの鬼太郎』第40話いかがでしたか?
— 「ゲゲゲの鬼太郎」(第6期)公式 (@kitaroanime50th) 2019年1月20日
第6期鬼太郎を象徴するようなお話であったかと思います。
脚本を担当いただいた伊達さんは本物の芸人( @otonanocafe)でらっしゃいます。短い尺の中でも芸人の知られざる苦悩が感じられる気がしますね。
次回もお楽しみに(TA高見) #ゲゲゲの鬼太郎 pic.twitter.com/wbUq1Y7xjZ
…というお話。ゲゲゲの鬼太郎第6期は予てから現代社会を反映した物語が話題となっていた。ユーチューバーの登場、ブラック企業問題、記憶に新しい西洋妖怪編の冒頭でも難民問題が描かれ子ども向け作品らしからぬ社会派の物語を見せつけてきた。
そして、今回は社会派ではなく”人”を描いた。一度はブレークしたものの今ではすっかり落ちぶれてしまい売れない芸人に甘んじているビンボーイサム。彼が再起を賭けるために手を出したのは妖怪の歌を盗むという禁じ手だった。
おかげで彼は再び脚光を浴びテレビに引っ張りだことなる。しかし、それが原因でさら小僧の怒りを買うことに。鬼太郎の忠告やさら小僧の激怒で一度は歌を封印するが世間からは歌を求められてしまう。
新ネタも拒絶され、自分にはリズムネタしかないと追い込まれる。そして、歌を再び披露してしまう。 求められている物を披露しなければならない強迫的観念は時に約束をも反故にしてしまうことを描いた。
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今回の話で光ったのはねずみ男のセリフだ。ねずみ男はイサムを食い物にしようと、歌の利用をさら小僧に口利きするという。しかしさら小僧は絶対に認めず、イサムとともに彼を捕えてしまう。軟禁された場でねずみ男はイサムに語り掛けるのだ。
「本当に家族を想っているのなら食えない芸人なんかやめているはず。結局お前は自分のことしか考えていない」と。
イサムには妻子がいた。妻子はイサム思いであり鬼太郎に捜索の依頼を出した。そして鬼太郎はイサムを助けるがイサムはお笑いグランプリ決勝だけは歌を使わせてほしいという。
あまりにも業が深い。さら小僧の歌なら優勝も間違いがないと叫ばれている。しかし、歌を再び疲労すれば今度こそ命はないかもしれない。そんな葛藤を経て、彼は決勝に向けたネタ作りを行う。しかし、彼のネタは家族にすら受けない。
だが父を想う娘は笑えないネタに笑う。娘のいじらしい様に彼はは歌の封印を決意。
辛い形だが家族の愛が描かれる。
決勝でネタを披露するが全くウケず、追い込まれた彼は歌を披露してしまいさら小僧が激怒した場面で物語が終わってしまう。
普通の作品ならばネタがウケずに敗退しても「家族がいる」「芸人をやめる」といったオチになり、家族愛などといった希望へと収束していただろう。
しかし、鬼太郎にはそれがない。人間の欲望を恐ろしいほど現実的に描いてしまった。家族よりも栄光を選んだ男の凄まじき業の深さと破滅へと向かう締め方。
これが子ども向け作品というのだから第6期鬼太郎は本当に侮れない。
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どことなく「笑ゥせぇるすまん」を連想させるバッドエンドだ。喪黒福造が出てきそうな雰囲気。
今回の鬼太郎は人を積極的に助けるわけでもなく、ただ忠告するにとどまるというのが非常に良い。無理に手を差し伸べては鬼太郎にイサムを助ける義務が生じてしまうだろう。
忠告にとどめることがイサムの業を更に深めていると言える。
同時に鬼太郎の妖怪っぽさも存分に発揮され言いようのない湿っぽい恐怖感が倍増している。
そんな鬼太郎やねずみ男の立ち回りが人間の欲望がどれほど卑しいものであるかを痛いほどにさらけ出してしまった。視聴していて自分の胸が針でつつかれているような痛みに苛まれた人もいただろう。
イサムのように家族を裏切ることはなくても、多くの人間はどこかで欲望の方を選択してしまったことがあるだろう。
人間の欲望の罪深さを妖怪を絡めることで描いた。
視聴中「ああ、こいつは歌をやるんだろうな」と感じ取れてしまい「やめろ、絶対に歌うな」と祈ってしまうほどだった。
しかし、彼は歌ってしまう。予想通りの展開だがあまりにもキツい。分かっていても人が破滅していく様を見せられるのは辛いものがある。
真に恐ろしいのは妖怪ではなく人間だという普遍的価値観へと落とし込まれたオチだったが、今回ばかりはそれを納得するしかない。
妖怪を超えた妖怪は人間だ。
そして他人の物をパクってしまうと罰が下るという教育的メッセージも込められている。
子どもにも寄添った素晴らしい内容だ。日曜日の朝に相応しい仕上がりである。
社会や人間を描かせると恐ろしいほどに現実を炙り出してしまうゲゲゲの鬼太郎第6期。今後もますます目が離せない。
エーデフェンスの2018年映画ベスト10
いつもありがとうございます。
エー・レンスです。
今年はあまり本数が多くないのですが色々な映画を鑑賞しました。
そこで、今回は2018年に公開された映画の中で特に面白かった10本をランキング形式で紹介していきます。
超主観のランキングになっています。もし参考になれば幸いです。ここでまだ見ていない映画に出会えれば、そんな素敵なことはないでしょう。
では行ってみましょう!
- 第10位 孤狼の血
- 第9位 ちはやふるー結びー
- 第8位 ミッションインポッシブル/フォールアウト
- 第7位 BLEACH/ブリーチ
- 第6位 デッドプール2
- 第5位 犬ヶ島
- 第4位 若おかみは小学生
- 第3位 リズと青い鳥
- 第2位 アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
- 第1位 ドラゴンボール超ブロリー
- 終わりに
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第10位 孤狼の血
平成も終わろうとする2018年にこれほど血と男臭さに溢れた作品を作れるとは!
東映実録路線が現代に蘇った!と感動した作品です。
仁義なき戦いや県警対組織暴力を彷彿とさせ菅原文太や松方弘樹などが出ていても違和感がない作品です。
過去の模倣ではなく現代でしかできない演出や脚本が実録路線の正統派アップデートを思わせました。
怒鳴る、血が出る、そして倫理の無さ。ヤクザ映画に必須な要素で溢れた現代ヤクザ映画の傑作。こういうのを待っていたんです!
第9位 ちはやふるー結びー
ちはやふるシリーズの完結作。
相変わらず爽やかさと切なさに溢れており、前作から良い意味で全く変化がありません。
空気感、そしてテンポはやはり見事。俳優陣の演技は前作以上に磨きがかかり、より親近感を抱くキャラになっていました。
終わることが非常に勿体ない、彼女たちの世界をもっと見たいと思わせる見事な幕切れ。あまりにも綺麗で切なく、そして温かい。青春映画の歴史に名を刻む傑作ですよ。
第8位 ミッションインポッシブル/フォールアウト
もう何度目だMIシリーズ!と思わせては予想外の傑作を見せつけて黙らせてしまう…。
今回も複雑な脚本を巧みにまとめ上げ、怒涛のアクションで娯楽性を極限にまで高めてしまいました。
MIシリーズに不可能は無い。そう受け止めるしかない作品です。
ミステリーでありサスペンスでありアクション超大作でもある…。これほどまでにドラマとアクションを両立させるとはハリウッドはやはり恐ろしい、勝ってこないと完膚なきなまでの敗北を味わいました。
第7位 BLEACH/ブリーチ
また漫画の実写版か!こらダメだろ!と思いつつも勢いで観に行ったところ、これがどういう訳かとんでもない見事な作品!
原作の死神代行篇を簡潔にまとめており、虚の描写もディザスター感があり中々の迫力。
なによりラストバトル、一護VS恋次が凄まじい!るろ剣実写版を超えるかのようなキレッキレ!舞うかのような軽やかさ!
おいおい邦画もまだまだやれるじゃん!と嬉しくなりましたね。
俳優陣も原作のキャラに寄せているのも好感触。続編見てみたいですね。
第6位 デッドプール2
前作よりもお金がかけられていますが、ノリと展開は相変わらず。
下品な感じではあるものの嫌悪感を催さない絶妙なラインでとどめておくその手腕には参りました。
やはり捧腹絶倒のラストですよ。これ大丈夫なの???と見ている側が心配になるトンデモ展開。
こらデップーさん最高最強ですわ・・・。
第5位 犬ヶ島
ストップモーションアニメに新たな傑作現る!
一見すると子ども向けに思える作品ですが、物語は政治を扱っており社会派ドラマでした。
ストップモーションの出来栄えが素晴らしく、これは一体どうやって撮影しているんだ!?と不可思議に思える場面も多々あり、こんな労力の掛かるアニメーションを作りながら脚本も凄まじいものを見せつけてしまう…。
なんという驚異。舌を巻くしかない作品ですよ…。
第4位 若おかみは小学生
評判が評判を呼び、足を運ばされてしまいましたが子ども向けの作品なのに命を扱い、生きることの素晴らしさを説く壮大なドラマを見せつけられてしまいました。
鑑賞後は強烈なメッセージ性にうなだれてしまったのです。
これは凄い…。なんてこった、子ども向けじゃない、全人類向けだ…。そう思うしかなく、ただただ日本のアニメーションが到達したドラマ性に感涙したのでした。
第3位 リズと青い鳥
吐息が聞こえただけで殺されてしまうのではと思うほどの凄絶な緊張感…。
見ているのは深夜アニメのスピンオフにも拘わらず、日本のアニメーション映画へ確実に名を残してしまう傑作になっていたのです…。
異常なまでに張り詰めた空気、そこに立ち込める暖かな空気…。この作品を表現するにはあまりにも語彙力が足りません。
髪の毛先で感情を表現してしまうとか日本のアニメーションはこれほどまでに力量を高めてしまったのかと慄くしかありません。
スピンオフですが一本の映画として完成されており予備知識は一切必要なし。
この作品はもはや”異常”なのです。傑作を飛び越えた傑作。バケモノ、怪獣、そんな言葉で表したくなる作品なのです…。
第2位 アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
アベンジャーズシリーズ第3作目。ヒーロー大集合!と思わせて、主人公はなんと悪役サノス…。
サノスが野望を成し遂げるために活躍する姿を描いた、ある意味でアベンジャーズ詐欺ともいうべき作品なのです。
悪を描いておきながら、その悪党本人をなぜか嫌いになれない。深いドラマと人間性が描かれているせいでなぜか感情移入してしまうのです。
悪の映画。だが憎めない悪。なんだこの不思議な感覚は。
ヒーロー映画に新たな伝説を作り上げた作品です。
第1位 ドラゴンボール超ブロリー
もう何度目だドラゴンボール映画!と思いつつ見に行くとこれがどういうことなのか、まさかのドラマ映画。
何度見させられる惑星ベジータの最後!と思いつつも泣きました。サイヤ人の歴史をコンパクトにまとめており、悟空、ベジータ、ブロリーの因縁を違和感ないものに仕上げていました。
凄いです。物語が本当に面白い。矛盾点や無理やりな感じもほとんどなく、そして子供騙しな展開もほとんどない…。これほど見事な脚本をドラゴンボールで見られるとは…。
バトルシーンも日本アニメーション屈指の出来栄え。目にも留まらないハイスピード、伝わる重さ…。ドラゴンボールすごい…。なんてすごいんだこれ!見てください。
本当に凄いです。
終わりに
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2018年も様々な作品に出会えました。
映画を観ることは人の心を豊かに楽しくさせてくれますね。
2019年もたくさんの素敵な作品と出会えますように。
皆様、よいお年をお迎えください。
【極道】超面白いおすすめのヤクザ映画を紹介!【仁義】
濃密な人間ドラマやバイオレンス描写。普通の映画にはない粗暴な男の世界が魅力のヤクザ映画。
日本裏社会の闇を描いた映画の中からおすすめし是非見てほしい作品を紹介していきます。
仁義なき戦い
ヤクザ映画の傑作。
実話をもとにした実録路線の奔り。友情と謀略、そして裏切り…。なぜやくざに堕ち裏社会に生きるようになったのかを描き、濃密な人間ドラマが繰り広げられます。
ヤクザ映画だからと暴力などのバイオレンスなどがメインではなく、人間たちのかかわりをしっかりと描きやくざに感情移入できてしまう危険な香りも魅力です。
物語は終戦直後から始まり日本の戦後闇社会を描いているので歴史物の要素ものあります。
これを見ずに”実録路線”もといヤクザ映画は語れません。菅原文太らはじめとした俳優陣の鬼気迫る演技は本物の極道かと思うほどの迫力です。
仁義なき戦い 広島死闘編
仁義なき戦いの続編であの千葉真一が粗暴なヤクザ役で出演。その演技が凄まじいもので口にするセリフがほぼ全て名言と言えるほどのギラつく異様な存在感がありました。
仁義なき戦いシリーズの中でも名言名場面が最も多い作品だと思うので一作目よりも面白いと思います。
千葉真一がかっこよく見えてしまう…。そんな危険な香りも魅力なんですよね。
県警対組織暴力
悪徳警官とヤクザの奇妙な友情関係を描き青春映画のような雰囲気を漂わせています。
癒着することにより街の問題を解決していこうとする菅原文太と、クリーンな警察を標榜する梅宮辰夫との激突…。
激しい暴力描写などはありませんが、それぞれの生き様や思想がとても魅力的です。
なんだか現実にもいそうと思えてしまうリアルな悪徳警官を演じた菅原文太の演技が絶品です。
沖縄やくざ戦争
沖縄返還の翌年に本土ヤクザの侵攻に備え沖縄のヤクザたちが連合を結成する。
見所は千葉真一や松方弘樹などの俳優陣の馬力ある演技です。物語のテンポも良く、今の方がとは一線を画す力強さに満ち溢れた男臭さに満ちた作品です。
アウトレイジビヨンド
暴力描写も素晴らしいのですが、台詞の応酬も素晴らしい作品です。特に塩見三省と西田敏行が怖すぎる。もはや本物の極道にしか見えないほどです。台詞を聞くだけで縮みあがってしまうほどの怖さがある作品。怖すぎです。
山口組三代目
あの山口組の三代目組長田岡一雄を描いた作品。山口組や組員が実名で登場する今では考えられない作品。当時も警察で問題視された逸話があるようです。
人情味にあふれていて切なさがある不思議な作品。
ヤクザ映画というより時代劇的な雰囲気すらある味わい深さが魅力。でもこんなのを見てしまうとヤクザが良いものに見えてしまうので危険な作品だと思いますね…。
三代目襲名
山口組三代目の続編。戦後間もなくの神戸新開地を舞台に山口組の成長と不良外国人との抗争が描かれています。外国人との友情を描いた場面もあり、多様性と言う物を訴えかけた作品でもあります。
田岡組長の生きざまに惚れそうになる、少し危険な作品。こんな作品は日本で二度と作れないでしょう。
ブラックレイン
ハリウッドが描くヤクザ映画。日本の警察と共同で捜査に当たるアメリカ人刑事と日本ヤクザとの衝突を描いており、松田優作の狂気の演技が見もの。
ハリウッド映画なのに日本映画の匂いが漂う独特の雰囲気に包まれた作品です。
極道大戦争
タイトルから正統派ヤクザ映画と騙されてはいけません。
噛まれたらヤクザになるヤクザヴァンパイアが登場するヤクザコメディ映画。もはや脚本が破たんしているレベルで狂っている作品です。かなりやりたい放題やっているので必見です。ヤクザコメディと言うべき新たなジャンルを切り開いた作品ですね。
これからヤクザ映画に入門するのもいいかも?
北陸代理戦争
現在進行形の抗争を映画化するという今では考えられない作品。この作品が現実の抗争に影響を与えたとまで言われています。
北陸と言うと雪国でのどかな印象があるでしょうが、これを見ると北陸地域の印象ががらりと変わります。
この作品がきっかけで監督の深作欣二はヤクザ映画から身を引いたとまで言われています。それほど影響力のあった狂気的な作品なのですよ。
弧狼の血
平成も終わろうとする2018年にまさか1970年代の東映実録路線的作品が見られるとは思いませんでした。
生温い邦画界に一石を投じるバイオレンス描写、俳優陣がホンモノにしか見えない強烈さ。全てが懐かしい、しかし新しい…。そんな矛盾を孕んだ作品です。
現代によみがえった県警対組織暴力と呼べる作品。この時代にこんな男と血なまぐささ溢れる邦画が見られるとは…。感激しました。
レビュー記事はこちら!
『孤狼の血』ネタバレ感想 東映の本気を見せてくれるヤクザ映画の新たな傑作!
実録外伝 大阪電撃作戦
大阪を舞台に暴力団の抗争を描いた作品。これも東映実録路線の一つ。
大阪というだけあり関西弁が飛び交うせいかヤクザたちの凶暴さがより際立っています。
松方弘樹、梅宮辰夫とバラエティー番組でも活躍していた面々がここではホンモノにしか見えない演技を発揮。あまりの恐ろしさに印象ががらりと変わることでしょう。
でも個人的には成田三樹夫が印象に残っています。どの作品でもですが、成田三樹夫はホンモノのヤクザにしか見えないのですよ…。
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ヤクザ映画というと恐ろしい印象があると思います。確かに恐ろしいのですが、やりすぎなシーンが頻出し逆に笑えてくるという変な状況に陥ることもあります。
特に仁義なき戦いを筆頭とした実録路線は凄く面白いです。俳優陣の演技も迫力があり今の日本映画では考えられないほどの熱気に包まれています。
怖いが見たくなる。ヤクザ映画には独特の魅力と色気が放たれているんですよ。
漫画・アニメの実写版は良作揃い!オススメの実写版を紹介!
漫画やアニメの実写と聞くと失敗を連想する人も多いと思います。
しかし、世間には成功した作品も多いのですよ。
今回は実写化の成功作品を紹介していきます!
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映画
DEATH NOTE
名前を書くだけで人を殺めてしまえるノートを巡る攻防を描いたサスペンス映画。
漫画実写化の決定版といえる作品。前後編の2部作で後編のラストなどは物議を醸しましたが藤原竜也や松山ケンイチら俳優陣のハマりっぷりが凄まじく、漫画から飛び出したかのように見えます。
原作を上手く改変しておりスリル感満載でかなり楽しめます。
バクマン。
漫画家になった高校生二人の奮闘を描いており、漫画チックな演出も多く盛り込まれていますが、そのどれもが実写なのに違和感がないのです。
染谷将太演じる新妻エイジの演技は凄まじく、変人っぷりを見事に再現。何から何まで狂った作品ですが、バクマン。原作の持ち味は見事に生かしています。
BLEACH/ブリーチ
死神になった高校生を描いた人気アクション漫画の実写版なのですが、これがどういう訳か素晴らしい出来栄え。
アクションのキレ、虚の描写は原作そのものであり、アクションに関しては時折アニメ版の動きすら超えているのでは?と思うほどです。
脚本もテンポよくまとまっており、原作を上手く料理していて飽くことなく見ることが出来ますよ。
HK-変態仮面-
超変な原作をそのまんまの持ち味で実写化してしまった変な作品。
終始笑いっぱなしなので完成度がどうとかそういう話ではないです。良い意味で馬鹿で阿呆な作品。めちゃくちゃ楽しめます。
こんな変態キャラを体当たりで演じた鈴木亮平に拍手を送りたくなる、そんな作品なのです。
るろうに剣心
明治時代の剣客を描く。
アクションスゴ!佐藤健スゴ!な作品。原作のストーリーを映画に上手く落とし込んでいるのも見事見事。
日本映画界のアクションに革命を与えた作品と言うべきでしょうか。壮絶な剣術アクションが見られますよ。
ピンポン
天才的な卓球技術を持つ少年たちを描いた作品。
まあこれは実写版の完成形。どっからみても凄い映画なんですわ。原作を知らなくてももちろん楽しめるし、原作ファンも唸らせる出来です。
出演者全員はまり役。こんな凄い映画二度と出てこないですって。
ALWAYS 三丁目の夕日
原作とは似て非なるものですが、昭和のノスタルジーを若年層にも味わわせることが出来る作品になっています。
柔らかい空気に包まれた暖かい作品になっていますね。俳優陣の演技が良い味をだしていてほっこりするんです。
ちはやふる
空気感、再現度、テンポ、演技…。そのどれもが一級品。青春部活物の完成形の一つ。
原作を知らなくても見事なまでに楽しめ、そして空気感がとんでもなく心地いい。まるで彼女たちの部活動を共に過ごしているかのような感覚になります。
本当にこれほどまで爽やかで切なさのある空気を出せる映画は中々ないでしょう。必見の作品です。
寄生獣
漫画史に名を刻むSF漫画の金字塔を実写化しています。それ故に実写版の改変は賛否が分かれることもありますが、個人的には中々楽しめました。
CGの質も高く、バイオレンス描写にも挑戦しているので原作の空気感は上手く再現。物語も原作を上手くまとめておりかなり質の高い完成度を見せています。
テルマエ・ロマエ
古代ローマの浴場設計士が現代日本にタイムスリップし、日本の入浴文化、技術を古代へ持ち帰る奇抜なストーリーが話題になりました。
古代ローマ人を演じる主要キャストは阿部寛、北村一輝など日本人ばかりですが濃い顔故にいつの間にかローマ人に見えてしまう謎の勢いがあります。
キャスティングと現代に慄く阿部寛の怪演が素晴らしく、セットの豪華さも随一。
非常に笑える楽しい作品です。
帝一の國
総理大臣を多数輩出する海帝高校生徒会長の座を狙う少年たちを描いた政治コメディ映画。
俳優陣のオーバーすぎる演技が見もの。普通なら過剰すぎて見てられないと言われそうな演技もこの作品にはぴったりです。異質でどこか軍国主義的な慄然とした世界観を過剰な演技で真実味を持たせています。
冒頭から怒涛のテンポで繰り広げられ飽きる暇なく時間が過ぎてしまいます。
政治を扱いながらもこれほど軽快で楽しめる作品に仕上げてしまうのは本当に見事というしかありません。
心が叫びたがってるんだ。
オリジナルアニメ映画を実写化。両親の離婚により他人と会話が出来なくなってしまった少女と、彼女を取り巻く様々な傷を抱えた人々を描きます。
原作のように爽やかながらもドロりとした陰鬱さは潜めていますが、脚本を上手く改変することで実写でも違和感のない物語と説得力を持たすことに成功しています。
俳優陣の生き生きとした演技が高校生特有の心のざわついた感じを醸し出しており、やはり原作同様に最後は涙が出てきます。
カイジ 人生逆転ゲーム
人生の所謂負け組たちが這い上がるために様々な危険な賭けに挑む。
実写化に無くてはならない存在となった藤原竜也の演技力は絶品。焦燥感、怒りなど様々な感情が熱い熱気となって伝わってきます。
実写ならではの表現は時折原作の迫力を超えているのではと思えるほどです。
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ドラマ
仁-JIN-
原作漫画よりドラマの方が知名度があるのではないでしょうか。
幕末にタイムスリップした現代の医者の活躍を描いているのですが、時代劇としても良くできており完成度は高いです。
俳優陣がどっしりと重厚感のある演技を見せているのも質を高めている要素ですね。
ROOKIES
原作とは異なる部分も多いのですが、アレンジが絶妙で青春活劇としての完成度が高い。
今見ると主演級の俳優陣が勢ぞろいしているのも特筆すべき点です。
青春物によくある泣かされる作品ですが、自然と涙が流れてくる演出もニクイ。くどさがないのが魅力なんです。
GTO
漫画のドラマ版としては一つの到達点を見せてくれた作品でしょう。
大幅なアレンジはあるものの反町隆史のハマりっぷりが尋常ではなく、原作の過激な部分も絶妙に再現しておりかなり面白い作品になっています。
金田一少年の事件簿
高校生探偵金田一一の活躍を描くサスペンスミステリー。
やはりKinki kids堂本剛版ですよ。怪奇色もあり、ミステリーとしての深みもあり原作の雰囲気を上手く再現できています。
冴えない金田一少年が事件が起こるとキリッと探偵然とした姿になる堂本剛の演技が素晴らしい!
金田一少年といえばこれでしょう!
夜王~yaoh~
歌舞伎町ナンバーワンホストを目指す若者の物語。
主演はTOKIO松岡昌宏、ナンバーワンホスト聖也を北村一輝が演じています。
ホストの世界を実写で描くことで説得力が原作よりも大幅に向上しているように思えました。
TOKIOの松岡が新人ホストを演じるのですが、その新人ホストらしさあふれるたどたどしい演技がかなり見ものです。徐々に自信を得ていく過程の描き方も違和感がなく、こうして一流のホストが出来上がるのかと感心させられるほどでした。
花ざかりの君たちへ〜イケメン♂パラダイス〜
男子校へ男装して入学した少女を描く。
個人的には堀北真希の代表作です。ボーイッシュな堀北真希の姿が男性俳優陣に違和感なく溶け込んでいるのが凄い。
そしてイケメンたちの一挙手一投足には男女問わずキュンキュンすることでしょう。
少女漫画のノリをそのまま実写化しているにも関わらず、全く違和感がない不可思議な魅力を放っています。
アオイホノオ
島本和彦青年が芸術大学に入学。そこで後にガイナックスを創設し、エヴァを作ることとなる天才たちに出会う…。
島本和彦の自伝的漫画を実写化。主人公焔燃(島本和彦)を演じるのは柳楽優弥。エヴァの庵野秀明を安田顕が演じています。
1980年代のオタク文化など原作者が歩んだ歴史が描かれているので、どことなく歴史物っぽさもあります。
何と言っても柳楽優弥の奇々怪々な演技!これが凄いことになっていまして、過剰に次ぐ過剰なんですが作品世界観に見事に溶け込んでいるのです。
変な作品ですが、80年代のオタクの生きざまが見られて面白いんですよこれが。
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【第26話更新】アニメ『バキ』全話感想まとめ 今度は最強死刑囚編
2001年のアニメ『グラップラー刃牙』から17年。遂に第二部『バキ』がアニメ化されました。あの最強死刑囚編が映像で見ることが出来るのです!
スリリングさとハードなゴア描写が魅力の最強死刑囚編がどのように描かれるのか追いかけていきます。
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『バキ』とはどんなお話?
『バキ』は刃牙シリーズの第二部になります。第一部『グラップラー刃牙』で格闘技の実力者が集う地下闘技場最大トーナメントで主人公範馬刃牙が優勝した直後の物語が描かれます。
アメリカ、ロシア、イギリス、日本からとんでもない能力を持った5人の死刑囚が日本の東京へと向かってくる…。最恐の存在と対峙するのは刃牙ら5人の地下闘技場戦士だった…。
地上波ではTOKYO MXやテレビ愛知などで放送中。
Netflixでは地上波より一週間早く最新話が配信されています。。
アニメ『刃牙』全話あらすじと感想
第1話 シンクロニシティ
最大トーナメントでチャンピオンとなった刃牙の元に地下闘技場支配人徳川光成がやってくる。徳川は刃牙に「世界中からどえらい連中(=死刑囚)が東京にやってくる」と告げる…。
第一話は死刑囚5人の紹介といった内容です。原作のような緊迫感を見事に再現していました。声優の演技が死刑囚の恐ろしさを際立たせていましたね。
ゴア描写も容赦なく再現しており、脳が飛び出る場面もしっかりと再現。妥協を許さない姿勢が見えたのが非常に良かった。
作画も原作に忠実なのでこれはかなり期待が持てそうです。
第2話 黒格闘技
遂に東京へ上陸した死刑囚たち。スペックは刃牙と対峙し警察に拘束される。しかし、留置所をマイホームのように使用しその凶悪っぷりを見せつける。ドイルはキックボクサーロブ・ロビンソンを殺害。柳は渋川剛気と対峙。ドリアンは神心会本部へと現れ烈海王と愚地克己と遭遇する。
遂に東京へと上陸した死刑囚たち。持ち前の凶悪性を存分に発揮してくれました。バイオレンス描写も第一話に引き続き健在しておりスペックの異常性が光る回になっています。
ただ克己VS烈の試合がCGで描かれていたのが少し不安です。今後も戦闘パートはCGで行くのでしょうか…?手描きで見してほしいという気持ちがあります。
第3話 来た!来た!!来た!!!
刃牙は学校で体力測定を受け散々な結果を出してしまう。シコルスキーが遂に東京へ上陸し、死刑囚たちが地下闘技場で邂逅する。そこに刃牙、独歩、烈、渋川、花山の五人も現れる…。
今回は刃牙の体力測定が盛り込まれギャグテイスト濃い回になっていました。ドリアンと神心会の道場情破りもしっかりと描かれていてドリアンの異常さが中々に恐ろしく描かれていました。
遂に地下闘技場戦士と死刑囚が邂逅。物語が動き始めていますが作画がどこか不安定に感じます。
このままクオリティを維持できるのか少し心配です。
第4話 死闘開始!!
死刑囚と地下闘技場戦士が邂逅。遂に死闘が開始される。猪狩はシコルスキーに復讐するため襲撃をかけるも返り討ちにされてしまう。独歩はドリアンと早速一線を交え右手を切断される。刃牙は梢江とデートをする。しかし、スペックは刃牙を狙っていたのだった…。
いよいよ死闘開始。原作にあった独歩の右手切断もしっかりと描かれており、バイオレンス描写も妥協無し。死刑囚たちの野蛮な戦闘っぷりが惜しみなく披露されていて大満足です。
ただ全体的に止め絵が多い印象を受けました。今後繰り広げられる死闘はしっかりと動いてくれるのでしょうか。期待します。
第5話 まだやるかい
シリーズ屈指のベストバウトとして語られる花山VSスペック戦が遂に開始。
前回までの作画の不安定さはどこへいったのやら。今回はとてつもない気合が入っていました。
原作の要素をそのままアニメ化しておりスペックと花山の強大さが惜しみなく描かれており、まさに死闘というしかない出来栄えです。
第6話 片平巡査の報告書
遂に花山VSスペックが決着。しかし、作画が動かない。5話は動きに動いていたのに今回は止め絵が多くダイナミックさに欠けました。
片平巡査を演じるキャイ~ン天野の演技は上手いのですが、あまりにも動かなくてがっかり。
シリーズ屈指のベストバウトがこうだと今後が心配になります…。
第7話 最強タッグ
武器を使用した柳にたじろぐ刃牙。そこに渋川が現れ最強タッグが結成される。
先週と異なり今回は良く動いていました。CGの使い方もうまく感じられ、躍動感のある回に。
柳の空道が登場し、酸素濃度6%以下の説明も。バキらしい誇大な解説がしっかりと盛り込まれて満足。毎週このクオリティでやってほしいですね。
第8話 試合と本番
加藤はドリアンを追い隠れ家で勝負を挑むが…。
遂に加藤が登場。克己の師匠というとんでもないポジションです。実戦を極めた男がドリアンに挑むもドリアンは君では無理だと言い放ちました。
スペック編が終わってもなお緊迫感が増していますね。30分があっという間でおもしろいです!ただ今回もあまり動いていないのが気になりますが…。
第9話 神心会激震!!
衝撃の連続だった加藤VSドリアンもきっちりと再現。バイオレンス描写も多く原作再現へ果敢に挑んでおり好印象です。ただCG戦闘が多いのが少し気になる点ですね。
ドリアン演じる銀河万丈の歌が上手く、不気味さを高めていて素晴らしかったです。
第10話 空中決戦
ついに三戦の構えが披露されました。TV放送時は全国で真似する人が続出することでしょう。
しっかりとジェットコースターバトルも描いており大満足。ドリアンの謎も解け始め物語は加速する一方です。やっぱり三戦はいいなあ。
第11話 虎殺し
ドリアンVS独歩が開始。CGが多用されていますが中々見ごたえのなるバトルになっています。
しっかりと『色を知る年齢か』も再現されていました。このままアレもアニメ化しそうな勢いがありますね…。
第12話 キャンディ
ドリアン幼児退行も銀河万丈がしっかりと演じ切っていました。さすがにベテランの格は違いますね…。
銀河万丈を起用したのは成功だったでしょう。本当にピッタリです。ドリアン編完結!
第13話 ミスターオリバ
原作でも人気の高いオリバが遂に登場。声は何と大塚芳忠!勇次郎と並んでW大塚!
原作通りのムッキムキ再現!大物声優もあって威圧感出ています。
しかしオリバ紹介パートが1話で終わらなかったのが気がかり…。
第14話 許されぬ自由
今回からOPとEDが変更に。OPのCGはなかなかかっこいいですね。LasVegasのアップテンポによくあっています。
オリバの強靭な肉体が披露され、勇次郎の強さも見せつけた豪華な回。しかし作画は微妙。なんとなならないものでしょうか…。
第15話 超筋力
子安武人の女性ボイスから始まったシュールなギャグ回。声優の演技が本当に凄いアニメです。オリバの人気頷けますね。
こういう笑える話大好きです。やはりバキはシュールさも魅力!
第16話 斬撃
神経を断ち切る昂昇が登場しました。原作では首にある目の視神経を断ち切る技を披露しファンの間でネタにされてしまいましたが、今回はかっこよく描かれています。
さすがに実力者が出てくると作品が締まりますね。しかし作画は相変わらず微妙です。
第17話 親父ッ!
遂に「強くなりたくば喰らえッ!」が出てしまいました。作画もなぜか良く、そして島崎信長の演技が凄まじい。笑いが止まりませんでした。もう最高の話です。これぞバキ。いよいよSAGAも…?
第18話 アリガトウ
いよいよアニメで「問題はない!15メートルまでなら!」が再現されてしまいました。
BGMとアニメーションのおかげで今回も笑いが止まりません。さすがにギャグマンガと言われても仕方がないほどです。
いよいよドイル編も佳境。笑いからシリアスまでなんでもこなせる贅沢な作品も大詰めですね…。
第19話 認めるかい?
ドイル編遂に完結。敗北を知らしめるために徹底的に攻撃を打ちこむ克己がかっこいい!
そして敗北を認めてもなおドイルもかっこいい。良い終わり方でした。
しかし雨宮天に「セックス」と言わせてしまうこのアニメは一体…。SAGAはやるのか…?どうでしょうか…?
第20話 SAGA
遂にバキSAGAがアニメ化です。
感想はこの記事に長文で執筆しました。
やりやがった…『バキSAGA』アニメ化を成し遂げた製作陣の勇気に敬意を表して
第21話 制裁
伝説となった電話ボックスファイトも再現。しかし動かない!なんでこんなに動かないの!?
第22話 超雄対決!
電話ボックス対決。しっかりと連行されてしまうショウちゃんも再現。面白すぎます。意味不明すぎて笑いが止まりません。アニメでみるとここまでギャグになるとは…。
やはり板垣先生の発想はぶっとんでいますね。
第23話 本当の攻撃
遂に公園最強の生物がアニメ化。唐突に出てきて柳を圧倒する本部!初見の人は何が何だか分からない!
シコル君は津田健次郎さんの演技もありすっごくかわいそうなキャラになっています。原作以上に悲惨な感じですね…。
第24話 敗北
遂に死刑囚編完結。マホメドアライジュニアが登場し、物語は中国へと向かっていますが、このままどこまで描かれるのでしょうか。
作画が所々変になるのはどうにかならないのですかね…。
第25話 神と鬼
刃牙は飛騨の山中に療養へ訪れる…。
アライ家と勇次郎の関係性が深く語られる場面がやってきました。今回は作画が良いですね。アライVS勇次郎の戦いも滑らかで迫力があります。
ついに刃牙が中国へと連れられてしまう時が来ました…。このまま海王祭りやっちゃうのでしょうか…?
第26話 大擂台祭
アニメバキ最終回。原作が大擂台祭と地続きなためなんとも歯切れの悪い終わり方に。これは仕方がないですね。
しかし期待を煽る締め方。このまま大擂台祭もアニメ化してほしいですが…どうなることやら。ただ今度はしっかりと動くアニメにしてほしいですね。
『SSSS.GRIDMAN』感想 ヒーローで革命を描いた作品
1993年に放送された『電光超人グリッドマン』をベースにアニメ化した『SSSS.GRIDMAN』が最終回を迎えました。
現代風にアレンジされ誰も予想できなかった人気を獲得。散りばめられた謎、青春の匂い溢れる空気、そして傷…。そのどれもが最高といえる要素ばかりでした。
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退屈から救ってくれた作品
オリジナルの特撮版『電光超人グリッドマン』は1993年でありながら、インターネット社会を先取りしコンピューターウイルスなど様々なデジタル要素を絡ませた先駆的な設定で話題となりました。
それ故に早すぎた作品と言われ、同じ円谷プロのウルトラシリーズのように後継作品が生まれることはありませんでした。これまでは知る人ぞ知る作品として地味に生き続けてきたわけです。
そんなグリッドマンがアニメで復活。誰も予想してかったアニメ化に元来のファンは驚愕。『SSSS.GRIDMAN』で蘇ったグリッドマンはその見事なストーリー展開、謎の孕み先の予想できない構成には多くの人々を退屈から救い夢中にさせたのです。
謎めいたキャラクターたち。新世紀中学の個性あふれるキャラと変身後のギャップ、第二のグリッドマンの登場など特撮ヒーローにお馴染みの要素を継承しつつもアニメ的な造型と演出でいつの間にかどのキャラも愛おしい存在になっていました。
アニメなのに特撮していると話題でしたが、瞳の色でキャラの立ち位置を現す、アンチくんの粗暴な食事の仕方、新世紀中学の特にボラーちゃんくんとマックスさんの造形は実写ではできなかった表現でしょう。
まさにアニメでしか成しえなかった表現に溢れながらも戦闘シーンはやはり特撮っぽい雰囲気を残す…。高度な技術でアニメファン、特撮ファンの両方を虜死してしまったのです。
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アカネちゃんはどこにでもいる
物語のカギとなる新条アカネ。彼女は怪獣を造型し謎の存在”アレクシス・ケリブ”が実体化させ暴れさせる。そして嫌悪する人間を抹殺したあとは人々の記憶を消し街を修復し何事もなかったかのようにリセットさせる…。
その世界の神として君臨していたのです。
アレクシスの傀儡として悪行を働きましたが、真意は自分の都合のよい世界を作るため。パンを潰された腹いせに、ぶつかってきた腹いせに、怪獣の名前を間違えられた腹いせに…。そのどれもが身勝手な理由。たったそれだけでアカネちゃんは怪獣をけしかけて人を殺め街を破壊し、何事もなかったかのように作り変えてしまうのです。
その身勝手さ。あまりにも共感がしにくいキャラクター造型と言えるでしょう。
しかし、その身勝手さこそが現代社会に通じる要素だと考えます。
アカネちゃんは自分の思い通りに出来る世界を作り上げ、アレクシスの力を借りつつも理想の世界を生み出してきました。
皆が自分を好きになる世界を作り、そこで温かく生きていく…。
この世界にはツツジ台以外の街は存在しない。まさに閉塞した世界なのです。
自分の意のままに操れる小さな世界。この閉塞感こそが現実にも立ち込める閉塞した空気を表しているように思えるのです。
現実の世界に立ち込める言いようのない空気感。変化をしているようで変化がない。テレビをつけてもネットの中でもいつものように同じやり取りが繰り広げられていて、一向に何かが変わる気配がない。
政治の世界も、エンターテインメントの世界も変化がなく、賃金は一向に向上しないまま。現実は閉塞感に溢れてしまっているわけなのです。
どうやっても変えられない、ましてや一人の力だけで変化を成し遂げることなど不可能。そう思っている人もいるでしょう。
そんな息が苦しい世界なら何事もなかったかのように破壊して作り直してやればいい…。
そんな過激な思想を思い描いたことはないでしょうか。
アカネちゃんはまさに現代日本の閉塞感を現した存在なのだと思うのです。
ツツジ台という閉じた世界を意のままに操る。理想を完遂させるためなら人を殺める事だっていとわない。行動は過激ですが、現実世界にまとわりつく閉塞そのものをアカネちゃんの行動を通して描いているのです。
身勝手さは「もっと自由になりたい」という若者の叫びであり、何事もないかのように作り変えられ記憶を失い人々は現実世界の無関心の象徴。
彼女の行動は全て現実が抱える問題へと通じるわけなのです。
アカネちゃんは実はアレクシスの傀儡だったという点も現実世界のどうしようもないやるせなさに似ています。
怪獣が出てこなくなっても真なる敵がいるという途方のない戦い。現実の多重階層な搾取構造を表しているのでしょう。
現実世界にもアカネちゃんは存在していると言えるでしょう。
理想の世界が欲しい、自分の思い通りに生きていきたい。そんな事を考えたる人は大いに存在しているはずです。
しかし、アカネちゃんのように意のままに世界を作れるはずもなく、人々は現実を受け入れて生きていくしかない。
閉塞を味わいながらも生き続けていくしかない…。
アカネちゃんは救われたのに、現実は救われない。そんなやるせなさを感じさせる作品なのです。
どこにでもアカネちゃんは存在しています。アカネちゃんは現実で思想と言う形で存在しているのです。
でもアカネちゃんのようになれないのが現実です。
ヒーローアニメと言う名の革命アニメ
そんなアカネちゃんを救い、アレクシスを倒し街を正しい形へと修復する響裕太たちグリッドマン同盟の姿は革命家と捉えることが出来ます。
閉ざされた世界を打破するヒーロー。世界を牛耳る存在を倒すことで人々を正しい道へと誘う…。
これはヒーローアニメの体裁をとった革命アニメなのです。
『SSSS.GRIDMAN』は単純なヒーローアニメではなく、特撮へのオマージュと社会風刺に溢れた作品です。
オリジナルがこれからやってくるデジタル社会の問題を組み込んだように、SSSS.GRIDMANでは現実世界の閉塞感を組み込みました。
閉ざされた世界を打破することは一人では叶わない。しかし、皆が団結すれば成し遂げられるかもしれない。
そんなメッセージが込められているように思えました。
『SSSS.GRIDMAN』は現実を直視させるヒーローアニメなのです。
立ちふさがる壁は巨大でいくつもあるかもしれない、それでも立ち向かう勇気を捨てなければいつかは思いが通じるかもしれない。
SSSS.GRIDMANは前進する大切さを伝えてきているのです。