『デッドプール2』ネタバレ感想 R指定なのに本当にファミリー映画だった驚愕の一作
前作から2年。全世界期待の俺ちゃんことデッドプールの新作が公開されました。
前作同様にR指定ながらとことん笑えてそして深く考えさせられる抜群の作品でした。R指定なのに本当にファミリー映画しているという素晴らしい作品!
期待を全く裏切らない傑作です!
作品紹介・あらすじ
ミュータントの少年ラッセル(ファイヤー・フィスト)を狙い、未来からサイボーグ兵士ケーブルが襲来する。デッドプールことウェイドはラッセルを守るために激やばチームを結成するためリクルートを始める。
監督は『ジョン・ウィック』、『アトミック・ブロンド』のデヴィット・リーチ。主演は前作に引き続きライアン・レイノルズ。日本人女優の忽那汐里も参加。
笑いどころ満載!デップー節さく裂の快作!
前作は低予算ながらも大成功。今回は予算も大幅に増えて超大作に!なったわけではなく、意外にも前作と大きく変わり映えはしない印象。宇宙に行ったりとんでもない敵が現れたりするわけではなく、引き続きデッドプールらしさを追求しつづけています。
監督が交代したり予算が増えてもそんなことは関係ない!デップーはデップーだ!とデッドプールの魅力を掘り下げてくれていて、前作以上に魅力が増しています。
宣伝時に推しまくっていた『Xフォース』の面々が実はそれほど活躍はしないというミスリードもあり、ここが笑いどころでした。まさか全員活躍しないまま退場するとは思わず驚愕しましたが、どのキャラも強烈な印象を残す最期を見せつけてくれるので笑いが止まりません。
ケーブルも哀愁に満ちた悲哀の兵士な雰囲気が抜群に出ていて虜になる人もいるんじゃないのでしょうか。
ドミノの幸運だけでピンチを切り抜けていく能力は映画的に地味だ!とデッドプールに突っ込まれていましたが逆に超豪華な映像になっていてそのギャップがとてもよかった。ギャップ萌えな印象を与えてきましたね。
そして小ネタも満載です。
デッドプールが映画『ローガン』で死亡したウルヴァリンに対し敵対心をあらわにしたり、MCUネタ盛り込んだと思えばDCコミックまでネタにする過激っぷり。そのハラハラ感がとてつもなく堪りません。
どんなことでもネタにしてしまうデッドプール節が今作でもさく裂しています!
差別や偏見をブッ飛ばすファミリー映画
デッドプール2は偏見や差別をブッ飛ばす作品でもあります。
忽那汐里演じるユキオとネガソニックの女性カップルが登場してもさらりと受け流したり、多種多様な人種が登場し人種差別への警鐘も笑いを交えつつもさらりと鳴らしているのです。
X-MENは人種差別のメタファーと解説があったりケーブルがインド系音楽を「訳が分からないから止めろ!」と言うとデッドプールが「インド系を差別するな!」と注意する場面もありました。
X-MENは男性中心的な名前だからもっと性中立的なネーミングにするべきだと茶化しつつも問題提起していたり、さらりと華麗に差別や偏見問題に切り込んでいてコメディながらもかなり考えさせられる内容になっています。
そして、どんな人間であっても家族を作ることが出来るというメッセージも込められており、R指定ながら本当にファミリー映画になっていました。
スーパーヒーロー映画でありながら差別や偏見に切り込み、笑いを交えながら観客に注意を促す驚愕の作品。
人体欠損やセクシャルな描写がなければ教育的な作品として家族で楽しめたことでしょう。まさにファミリー映画だったのです。
一見無責任にも思えるデッドプールはしっかりとした芯を持ったキャラクターであり、差別や偏見はやめようというメッセージを受け取ることが出来ます。欠点が見当たらないファミリー映画の傑作です。
キャラクターも魅力がありとても楽しめる作品でした。
特にラストの怒涛の展開は爆笑必至。是非見て笑ってほしいです。笑いが止まらなくて困るほどでした…。