『六道の悪女たち』がハーレムものの新境地を開拓していて面白い!
最近は色々な漫画を読んでいるのですが最近注目している作品が『六道の悪女たち』です。
ヤンキー漫画にハーレム成分を混ぜ込んだ闇鍋のような作品なのですが主人公の成長っぷりと設定が凄く面白くてグイグイと引き込まれていきました!
作品紹介
『六道の悪女(おんな)たち』は『週刊少年チャンピオン』で連載中。作者は中村勇志。
不良校に通う臆病でいじめられっ子の六道桃助は亡き祖父からもたらされた巻物によって「悪女」に好意を抱かれてしまう術をかけられてしまい、人生が大きく変化してゆく。
好感の持てる主人公
ハーレムものというのは世の中に良くあるパターンです。漫画やライトノベルでよく見られますが、そのほとんどが主人公が努力しないでハーレムを形成しているというものです。
この漫画が独特な点は他のハーレムものと異なり「悪女にだけ好かれる」という点です。
スケバンや不良など一癖ある女性キャラにだけモテてしまう…。そんな術をかけられてしまった主人公のおろおろっぷりが見所でもあります。
しかし主人公は悪女からの好意を利用したりしようとしないのです。
これが他のハーレムものと違う最大の魅力でしょう。
どれだけ喧嘩の強い悪女であっても、男ならば女の子を守らなければならないと強敵にも果敢に挑んでいきます。
最初は術のせいでおろおろとしていたひ弱な主人公がどんどんと逞しくなっていく過程を上手く描いていて、ハーレムを安易に利用して逃避しないのが凄く好感が持てるんですよね。
他のキャラクター達も魅力的でどれも応援したくなる。生き生きとしたキャラクターが魅力の一作なんですよ。
悪女にモテモテ、でも主人公は悪女たちを私利私欲に利用しないのが凄く良い。
悪女とヘタレ。一見すると水と油ですが、これが凄くマッチしている。悪女だからこそヘタレ主人公の成長っぷりが引き立って、どんどんとかっこよさを増していくんです。
見た目も平凡な主人公がいつの間にかヒーローに見えてくるのが本作の最大の魅力と言えるかもしれません。
悪女にだけモテるという新境地
ギャルやスケバン、不良と一癖も二癖もある女性にだけモテるというのはこれまでない設定なのではないでしょうか?
この「悪女にだけモテる」設定がハーレムものの新たな世界を切り開いているように感じました。
本当に癖のある悪女にしかモテないのは笑えてくるほど。
普通のハーレムものなら色々なキャラを揃えるのに、これは本当に悪女だけしか用意していないんですよね。
遂には女性闇金業者にまでモテてしまうという展開を迎えているので、今後どんな悪女が出てくるか楽しみで仕方がないです。
絵は古臭いが中身は王道
絵は少し古臭さを感じます。独特な画風で所謂萌えとは縁遠い作風ですが内容は王道少年漫画です。
仲間と手を取り合い危機を切り抜けていく王道の展開が繰り広げられます。
先の読めない展開で手に汗を握ること間違いなし。時折無茶苦茶な場面も出てきて笑えてしまうこともありますが、それも勢いで切り抜けています。
熱い展開が続いていくにつれて独特の画風が愛おしく感じられてきます。
どんどんキャラクターが可愛く見えてくるんですよね。不思議な魅力が襲ってくるんですよ。
友情で危機を切り抜け、そしてハーレムであっても主人公がそれを私利私欲のために利用することもありません。皆が皆の事を考えて行動しているんですよね。まさに王道の少年漫画と言えるでしょう。
喧嘩も出来ないヘタレな主人公がどんどん男気を増していく。悪女にだけモテるというハーレムものの新境地を開拓した魅惑の作品です。今後の展開が楽しみです。