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平成生まれが体感した激動の平成カルチャー史を振り返る

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新元号が『令和』に決まり、平成も終わろうとしている。

平成生まれとして自分が生きた時代の終焉を受け止めることは中々難しい。

 

平成は様々な技術が生まれては散っていった時代。バブルがはじけて失われた○年と言われ経済が停滞したとも言われている。

 

しかし、平成は様々なカルチャーが誕生した。

消えることなく一つの文化として受容されたものもあれば、ノスタルジーの一部となったものなど多種多様。

特にサブカルと呼ばれるものは世界的ヒット作になったものもある。

 

今回はそんなカルチャー史に焦点を当てた回顧録。

なおサブカル成分多め。

 

なるべく時代が古い順に記している。

「あ~あったなあ」と思ってくれれば幸いだ。

 

 

90年代 平成初期

この時代は様々なカルチャーが生まれた。

生き残ったカルチャーの中には世界的なものへと成長したものも多く、全く知らないバブル時代よりもサブカルは急成長を遂げた時代だと感じている。

 

そんな平成初期をまず振り返ってみたい。

かめはめ波と超サイヤ人にあこがれた幼少期

平成のサブカルチャーといえば今や世界的な存在となった「ドラゴンボール」、特に89年からスタートした「Z」は外せないと思う。

 

記憶に残るのは人造人間編のOP。お馴染みのCHA-LA HEAD-CHA-LAにのせてコードがうねうねと伸びてくるシーンが印象的。

 

そんなドラゴンボールを見て自分も努力すればかめはめ波や舞空術が出来るんじゃないのかと思った。

気合を入れれば超サイヤ人にもなれるって思っているし今でも思っていたりする。

 

魔人ブウ編でビーデルと悟天が悟飯から舞空術を学ぶシーンを真似た人って多いよね?

 

しかし、アマプラやNetflixで再見してみるとテンポが悪いこと…。

これが世界中でウケたのだから驚き。面白い作品にテンポは関係ないってことかな…?

ゲームに出会い人生が狂う

初めて触れたゲーム機は90年発売のスーパーファミコン

スーパーマリオワールドに熱中した。コインを全部集めようと必死になったり。

 

とにかくゲームっていうものは凄かった。

一人でも熱中できる、友達とやればもっと面白い誰でも楽しめる夢のような機械だと思った。

 

「スーパーファミコンミニ」も出て買おうかな悩んでいたりする。マリオRPGやりたいな。

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怪獣王がスターだったあの頃

平成初期のカルチャーを語る上でドラゴンボールと並んで欠かせないのが89~95年に公開された「平成ゴジラ」だ。

 

平成ゴジラシリーズはとんでもない人気だった。 「シン・ゴジラ」も人気があったが平成ゴジラは数年に渡り人気を維持していたから凄い時代だった。

 

この頃の少年少女にとってゴジラは一大スターだった。

平成ゴジラを再見するとなんだか「特別」を感じる面倒くさい老害になったものだ…。

「ジェンダーレス」の始まりだったかもしれない『セーラームーン』

92年から漫画、アニメが始まった「美少女戦士セーラームーン」は男女問わず人気があった。

 

女の子向け作品と言われていたが男児も飛びついた作品。面白かったものね。

男女隔たりなく共通の話題として話せるコンテンツだった。

 

今思うと「ジェンダーレス」ってものはセーラームーンが始まりだったのかもしれない。

こんなに続くとは思わなかった「コナン」

まさかこれほどの長きにわたり続くとは思わなかった94年連載開始の「名探偵コナン」

 

まさか日本映画トップの興行収入を記録するシリーズになるとは…。

しかし、一体いつ終わるのだろう?

 

とうとう新一は平成のシャーロックホームズに成れずじまいだったね…。

多くの人生を変えたパソコン

Windows95の存在はあまりにも大きい

95年、初めてのIT。

これでパソコンに初めて触れた人も多いはず。

 

自分もそうで、ネットに接続することはこの時なかったがゲーム機とは全くちがう存在に胸が高鳴った。

ペイントでひたすら絵を描いてた記憶がある。

 

「ガガガリガリガリ」のHDを読みこむ音を聞くと懐かしくて涙が出そうになる。

エヴァの登場、それ以降の世界

95年エヴァ。ぶっちゃけ放送当時は見ておらず後追い。

 

でもこれ以前と後で日本のアニメーションの作り方は大きく変わったように思える。

深夜アニメや現代のネットアニメに繋がる要素が盛りだくさんのような。

 

平成を語る上でもアニメ史を語る上でもやっぱり外せない存在。

エヴァはなんだかんだ世界を変えた作品だと思う。

コギャルの衝撃

93年ぐらい?

いつの間にか街に出現していたコギャル。

なんだったんだろうかこれは。

 

偏見だがコギャルというと日焼けした肌を連想してしまう。

あれ?これってヤマンバだっけ?よくわからなくなってきたぞ。

たまごっちはある意味でスマホ並の存在だった

96年登場育成ゲーム機たまごっちが異様な人気になった。

白いたまごっちはステータス。超高級車を持ってるような存在になれた。

 

爆発的ヒットになった理由はよくわからない。シンプルだったのがよかったのかも。

 

当時の人気は凄まじく、歩きスマホならぬ歩きたまごっちしてた人もいたような記憶がある。

けつばん、バグ技の魅力

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https://ゲームまとめ情報.net/archives/38401

96年登場、リザードンとフシギバナが鎮座するパッケージのポケモン第一作。

瞬く間に世界的コンテンツへと成長したポケモン第一作はゲーム性の面白さもさることながら、バグが多かったことも魅力の一つだったと思う。

 

特定の操作をすればすぐにレベル100に出来て、アイテムを増殖させたり、ミュウを捕獲したりとね。

 

ネットもまだまだ普及していない時代に、日本中の子どもたちがバグ技のやりかたを知っていたのだから凄まじい時代でしたよ。

 

やっぱりけつばんの存在はでかい。

 

モー娘。時代、つんく♂の隆盛

97年モー娘。デビュー。

彼女たちは大ブームになり「LOVEマシーン」は老若男女問わないヒット作になった。

 

その後つんく♂プロデュースのハロプロアイドルが多数登場し、絶大な人気を誇りアジア圏にも波及。

 

当時はおっちゃんでも「LOVEマシーン」歌ってたんだったね。凄い時代だ。

アイドルと言えばモー娘。を連想するアラサー以降の方は多いかと。

セガサターン、シロ!

強烈なインパクトを誇ったSEGAのCM「せたが三四郎」は97年にデビュー

 

セガサターンの販売促進になったのかは分からないけど、このCMは毎回楽しみだった。

 

とうとう地球を救うため宇宙に飛び出す壮大なストーリーに「これは何のCMだったかな?」と疑問になることもあったけども…。

 

平成の終わりにせがた三四郎が復活したと聞いたときは嬉しさよりも驚愕の方が大きかった。

22年ぶりに復活した「せがた三四郎」が熱すぎる。体感80kgのセガサターンを背負い、コントローラー連打で血が出たCM裏話語る(電ファミニコゲーマー) - Yahoo!ニュース

当時はけつばんが欠番であることを理解していなかったので真面目にポケモンの名前かと思っていた。

三つの傑作、光の巨人再び

平成初となるウルトラシリーズが始まる。

96~99年にかけて放送された「ティガ」、「ダイナ」、「ガイア」の三つは思いで補正もあるかもしれないけど、どれも傑作だった。

 

特に「ティガ」最終三話の衝撃は大きく、物語のダークさには泣きそうになった。

 

ウルトラマンが負けるのか!?いや、それはあり得ない!

こんなことをテレビの前で願ったもの。

 

ダイナの最終回はあっけにとられ、ガイアでゾグの天使と悪魔の姿には畏怖した。

どの作品も終盤が衝撃の連続でとてつもなく面白かった。

 

ウルトラマンは永遠ですよ。

CDバブル、だんご三兄弟は耳に残る

99年、CDバブル時代になりレコード店に行く機会が増えた。

アニメやゲームの音楽もあるんだなあと漠然と眺めていた。でも子どもの小遣いではCDを買うことも難しかったのだけど。

 

そんな時代を象徴するかのように「NHKおかあさんといっしょ」から生まれた楽曲「だんご三兄弟」が異常な人気で品薄に。

 

CDが品薄になるって今では考えられないが、当時は入荷予約をしたほどだ。

なんでこんなに夢中になったんだか…。でも耳に残るから未だに即興で歌える。

呪われると思った「リング」

98年公開の「リング」ね。

 

本編を見ただけで呪われるんじゃないかと思うほど怖かった作品。

今でも進んで見直したいとは思わないトラウマ作。

 

「リング録画した」という友人のビデオテープは呪いのビデオにしか見えなかった。

スマブラは必須ソフトになった

99年発売「大乱闘スマッシュブラザーズ」はNINTENDO64の定番ソフトになった。

 

当時、友達と遊ぶときは「スマブラ」があれば何とかなった。

というかスマブラがなければ始まらなかった気がする。

 

略称は「スマブラ」派が多数だったが時々「大乱」派が居た。

デジモン派だったよ、この時は

99年に登場しポケモンの影響を大きく受けていたデジモン。

 

ポケモンと違ってかっこよさ路線だったデジモンにどハマりした。

当時はポケモンよりもデジモンの方が楽しみだった記憶がある。

デジモンアドベンチャーは不朽の名作。

 

triはまだ見てません。

 

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00年代 平成中期

IT時代が本格化。しかし日本は乗り遅れた感じがした。

世界中がハイテクに進むなか、日本の進化は鈍足だったと思う時代だった。

しかし、カルチャーの進化は止まらず世界に羽ばたくものも多かった時代。

 

成長は鈍かったかもしれないが、確かに進んでいた平成中期を振り返ろう。

 

イチロー、衝撃のメジャーデビュー

00年にアメリカメジャーリーグで衝撃デビューを果たしたイチロー。

 

彼の連続安打数記録は長年にわたって続き、レジェンドとして米国でも確固たる地位を気づいた。

 

イチローは野球を知らない人でも知る名前となり、日本では野球の代名詞になった。

アメリカでも彼の存在は大きい様子で目標にして成長した人もいたようだ。

 

野球界のレジェンド、イチローの存在はあまりにも大きすぎる。

遊戯王、カードゲームの一般化

コナミの遊戯王カード発売は99年。もっというとバンダイ版遊戯王カードもあったけども…。

00年代とは微妙にずれているが、本格的に流行したのは00年代になってからだと思う。

 

遊戯王以前に「マジック・ザ・ギャザリング」や「ポケモンカードゲーム」があったけど、カードゲームを決定的に大衆化させたのは「遊戯王」な気がする。

 

ポケモンカードの次に遊んだカードゲームが遊戯王だった。

当時は単純なルールだったけど、今は複雑になってしまったらしい。

 

シンクロ?エクシーズ?ペンデュラム?なんすかそれ?

PS2、任天堂の凋落

00年登場、当時のハイスペックゲーム機。

自分にとってゲーム機といえば任天堂の意識が強く、PSが出た時も64派だった。

しかし当時の最先端と話題性には勝てずPS2を購入。

 

だが子どもの気持ちが多かった自分はPS2であまり遊ばなかったりする。

GCも持ってたのでスマブラばっかりやってた記憶が…。

 

本格的に遊び始めたのはキングダムハーツぐらいかな。結構おそいな、おい。

イット革命に乗れなかったね日本

00年ぐらいにIT革命を「イット革命」と呼んだ偉い人がいるらしい。

 

結局日本はITに乗り遅れていつの間にか中国や韓国にも抜かれた気配すらある。

イット、それが見えたら終わりだったんかね。

写メール、ストラップはいまどこへ

01年ぐらい?

携帯電話(ケータイ)が普及し写メールが流行した。

 

写真をメール(LINEとか)で送ることは今では普通になったが、当時は遠方の親戚や友人へ近況を最速で知らせるための革新的ツールだった。

 

ケータイにデコレーションを施したり、ストラップを幾つもつけてストラップのほうが本体になっている人がいてと混沌とした時代だった。

 

着信時に光るストラップもあったよね。

今やストラップを着けることが稀有になった。

そして「写メ」の言葉もいつの間にか死語になった…。

 

でもデコレーションは生き残っている。

当時のケイタイよりもスマホの方が面積が大きいからデコしがいがあるのかも。

タマちゃんどこいった?

02年にアザラシが多摩川に出現。連日報道を賑わせ今でいう所のゆるキャラみたいな地位を得ていた。

 

なんで多摩川だったのか。次いで荒川にもタマちゃんと思われる個体が出てきた。怪獣かあんたは。

 

でもいつの間にか姿を消していた。

どこへいったのか…?

おもしろFLASHで人生が崩壊

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01年前後にには一般家庭にネットが普及し、とうとう我が家にもやってきた!

そして出会ってしまった「FLASH」

 

いつの間にかおもしろFLASHの虜になってしまったのですよ。

 

ネットに繋ぐととにかくFLASH、フラッシュ、FLASHばかり見ていた。

ドラサイトとかゴルゴの吉野家コピペとかね。

 

中にはゲームになっているものもあり、逆転裁判を丸パクリしたのもありましたね…。

これで逆転裁判知りました。

 

FLASHのおかげでネットにどっぷりとなってしまい、人生が崩壊したのです。

世界に一つだけの花

02年発表SMAPの名曲。

色々な場所で流れていた。

 

皆一人一人が違って良いという事を歌った先駆的な楽曲。

CDを買っていなくてももサビの部分だけはしっかりと歌えるなんて人も多いはず。

 

しかし、SMAPがあんなことになるとは…。

 

ORANGE RANGE、AIKO、大塚愛...音楽ブームは続く

CDバブルは00年代前半にも継続され、様々なミュージシャンがミリオンを繰り出した。

 

中でも個人的にORANGE RANGEはとてつもなく記憶に刻まれている。

こんな記事を書いていると懐かしくなった。

久々にあの頃の名曲を耳にしてみたい。

オタクへの見方が変わった、一冊の本

04年、ネット掲示板「2ちゃんねる」に投稿されたとあるオタクの恋愛話を一冊にまとめた「電車男」がヒット。

 

映画化、ドラマ化されどちらもヒットしてしまう。

日陰の存在だったオタクが陽の光を浴び、良くも悪くもオタクと言う存在に一石を投じる契機になった。

 

あれから15年、もはやオタクは一般化したのかも…?

芸人ブーム、特にピン芸人が流行

05年ぐらいには「はなわ」、「レイザーラモンHG」、「波田陽区」などのピン芸人が流行。

独特のリズムや決め台詞で一躍時の人に。

 

でも彼は全国的に長続きしなかったが一部の人はローカルで絶大な人気を誇っているらしい。

波田陽区は九州でレギュラー持ちだそうで。

へぇ~

視聴者投稿のムダ知識を紹介する「トリビアの泉」が大人気に。

03年からゴールデンタイムに昇格されて社会現象的な番組になった。

 

へぇボタンが発売されるなど、社会的なものになった。

99へぇが最高で満点の100へぇが出ることなく番組が終わった。

 

いつの間にか毎週見なくなってしまい自然消滅した感じがある。

野球界再編、ストライキ実行と新球団誕生

00年代半ばオリックスブルーウェーブと近鉄バファローズのパ・リーグ二球団合併騒動、堀江貴文氏がバファローズ買収に名乗り出すなど野球界は混沌とした時代になった。

 

プロ野球史上初のストライキが発生し、東北楽天ゴールデンイーグルスが発足、セ・パ交流戦が開始され激動の時代だった。

エビちゃん、押切もえの二大巨頭

00年代半ばから後半は蛯原友里と押切もえがモデル界の二大巨頭に君臨していた時代だったと思う。

 

ファッション誌の表紙は彼女たちが飾ることも多く、男女問わずその存在を認知していた。

可愛い系はエビちゃん、キレイ系は押切もえみたいな感じですみわけされていた。

 

今でもお二方はお綺麗で驚くばかりです。

 

ふみ逃げ禁止

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参照:https://s.yimg.jp/images/bb/promo/cpn/history/img/articleImages/03/03.jpg

 

00年代初期から半ばにかけての個人ホームページ全盛期にはアクセス数カウンターが設置されるのが一般的だった。

キリバンというキリの良い数字を踏んだときは掲示板に一言挨拶していくのが慣例だった。

 

キリバンの人は踏み逃げ(挨拶しないこと)は禁止するサイトもあり、多くのサイトでは暗黙の了解として挨拶が行われていた。

 

このふみ逃げ禁止はモバゲーやmixiなどの閲覧記録(足跡)の残るサイトにも踏襲された。

「個人ページを覗いたんだから一言挨拶していってね」というのは何とも堅苦しいシステムだったと感じる。

 

おかげでTwitterを始めた時は「足跡残んないよね?」と無駄に心配したものですよ。

Wii、そしてリモコンは飛んだ

06年、SONYの後塵を拝していた任天堂がWiiを発売。体感型ゲーム機で話題となり爆発的ブームを巻き起こし業界トップに返り咲いた。

 

発売当初はリモコンのストラップ取り付け部分は弱く、力任せに振ると取り付け部が壊れリモコンが飛んでいく事件があった。

 

トワイライトプリンセスをプレイした時、リモコンから音が出た瞬間は感動しました。

キセキが新たな名曲に

08年、ドラマROOKIESの主題歌「キセキ」が大流行。

ドラマ自体もスポ根を彷彿とさせる熱さがあり面白かった。

 

未だに感動的なエピソードを紹介する番組や学生スポーツ特集などではこの曲が流れる。

 

GReeeeNの楽曲はほとんど知らないがこれは知ってるって人もいそう。

 

街中にハンターが出現した

08年、モンスターハンターポータブルシリーズ第二弾の拡張版「2ndG」が爆発的人気になった。

 

学校ではハンターであふれかえりこれをプレイしていなければ話についていけない、輪に入れないという状況だった。

 

訳も分からずプレイしている人もいたんじゃないんでしょうか。自分もそうでした。

いまだにモンハンの面白さを見いだせていなかったりする…。

 

アニメは深夜の時代へ

アニメといえば朝やゴールデンタイムに放送されるものだったが、その時間帯のアニメ枠は減少し、いつの間にかアニメは深夜に放送される時代になった。

 

90年代から深夜アニメは存在したが、放送数が異常なほど膨れ上がったのは05年以降だと感じる。

 

深夜アニメは様々な名作を生み自分の記憶に残る初めてのブームは「涼宮ハルヒ」だった。

以降、様々なブームを巻き起こしネットの普及で海外にまで波及するようになった。

 

深夜アニメのおかげでアニメというのは中高生や大人が見てもおかしくないものになった感も少しはある。

 

生き残るためには巨人と戦うしかない

09年、「進撃の巨人」が鮮烈なデビューを果たした。

 

衝撃的な展開、予想だにしない物語構成が多くの人々の度肝を抜き瞬く間に現代漫画のトップへと上り詰めた。

 

個人的には序盤は衝撃はあったが「それほどでも?」と感じつつ、アニメ化したので一応見てみたら「なんだめちゃくちゃ面白いじゃん…」と慌てて続刊を買いに行った。

 

読めば読むほど「この時代で無ければ生まれなかった」と感じてしまう要素に溢れた時代を象徴する作品。

 

どのような最後を迎えるのか。令和になっても目が離せそうにない。

 

10年代 平成後期

この時代は大災害が各地で発生し、気が晴れる時代ではなかった。

深夜アニメが絶頂を迎え、ネット配信サービスに移行しはじめた。

 

アニメーション分野では新たな才能が芽吹き始め、サブカルがより濃いものへとなっていった平成後期を振り返る。

 

ゆるキャラが定番化

00年代後期から始まるゆるキャラがブームを超えて文化として定着した。

 

「くまモン」や「ひこにゃん」らが土地を代表するキャラクターとなった。 その土地を知らなくてもキャラだけは知ってることも多いだろう。

 

しかし、粗製乱造も多く消えていくキャラも多い。日本のブームに乗っかれ精神はどうにかならないのか…。

 

アイドルの覇権はAKBへ

これまでアイドルと言えばハロプロだったが、00年代後半から頭角を現してきた秋元康プロデュースのAKBが10年代に入ると覇権を握るに至った。

 

その後乃木坂や欅坂などが生まれ、アイドルの中心はこちらに移動した。

色々とあるけど、人気は本物だと思う。

地デジ化はあっさりだった

11年には東日本大震災があり時期的に不可能だと思われていた地デジ化があっさりと行わた。

 

特に大きな問題もなくすんなりと…。

 

4K放送が控えているけど、こっちはどうなることやら…。

ありのままで

14年「アナと雪の女王」が日本で歴史的なヒット作に。

アメリカディズニーの作品だが、10年代の日本カルチャーを語る上では欠かせない存在になったと思う。

 

劇中歌の「ありのままで」は未だ耳に残っている。

なぜこれほどヒットしたんだろう…。

ドローンに乗り遅れた日本

10年代の象徴と言えばドローン。

様々な事件を起こしてしまい規制される存在になった。

 

おかげで日本はドローン産業に遅れを取ってしまい、中国企業の方が有名になった。

00年代から日本の技術的な遅れは否めなかったが、ドローンは決定的なものになってしまった。

 

ドローンはもっと普及していいと思うのだけど…。

「シン」の言葉が輝いた2016年

16年は「新海誠」、「シン・ゴジラ」と「シン(新)」の言葉が付く二つのコンテンツが人気を誇った。

 

12年ぶりの国産ゴジラは80億を超える興行収入を記録し新海監督の「君の名は。」は250億を超える歴史的ヒットとなった。

 

2016年はシンが輝いた。こんな時代は二度と来ない気がする。

 

映画は盛り上げてみる時代へ

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16年あたりから映画の特殊な上映スタイルとして「応援上映」が定着した。

 

映画をスポーツ観戦のように応援しながら見るのは諸外国では当たり前だが日本では特殊イベントとして成り立つのだから、日本の礼儀作法が見えてくる。

 

応援上映は結構楽しいんですよね。

リアルポケモントレーナー出現

16年、「ポケモンGO」の登場で街中にポケモントレーナーが出現。

 

この人気は一過性と思いきやいまだに持続されており、散歩と相性が良いためか年配の人にウケているのだから世の中どう動くのかわからないものです。

 

ポケモンの世界ってこんな感じなのかなと思えるゲーム。

ゲーム同様トレーナーって一か所に集まるんだね…。

レジェンド、去る

19年3月、野球界の生ける伝説イチローが引退した。

彼の存在なくして現代野球は語ることができないほどの存在だった。

 

今はただ「ありがとう」だけ伝えたい。

令和時代へ繋げたい

平成は停滞していたかもしれないが、世界に羽ばたくコンテンツが生まれ成長を感じさせる時代だった。

 

こんな素敵なカルチャーたち、中には風前の灯火になってしまった物もあるが生き残っている奴は令和時代にもつなげたい。

 

世界に誇る日本のカルチャーを永遠に紡いでいきたいものだ。

 

アイキャッチ出典:https://twitter.com/JPNatArchives/status/685234750051758081

『スパイダーマン:スパイダーバース』感想 これはもはや映像革命を超え芸術となった

まさかのアカデミー賞長編アニメーション部門を受賞した『スパイダーマン:スパイダーバース』を遅れながらに鑑賞。

ため息がでるほどの美しい映像表現の脚本の上手さ。

なるほど、快挙を成し遂げる理由も分かる内容だった。

 

様々な世界のスパイダーマンが集合する。そんなコミックが登場し日本でも話題になった。

東映版スパイダーマンも登場したのみならず、レオパルドンまで登場してしまいファンの度肝を抜いたのが『スパイダーバース』だ。

今回はそれをベースにアニメーション映画化だが物語は原作コミックとは大きく異なる。

 

アメコミと言えばオールカラーの鮮やかな色彩が目を幸福へと誘う。

本作の映像は「アニメーション」であるにも関わらず、なぜだかコミックのコマを意識させられる演出がされている。

 

キャラクターや背景の色や陰影がコミックそのままを目指していることがひしひしと感じられる。

効果線や冷や汗の表現、挙句には吹き出しや擬音まで飛び出してくる始末だ。

 

コミックのノリをそのまま表現すると滑ってしまいお寒い演出になることもおおいが、これは違った。

彩な表現たちは恐ろしいまでに違和感なく溶け込んでいる。

コミックをそのまま映像化しようとする演出意図が見事に達成されているのだ。

 

コミックのような擬音も流れるように登場する。吹き出しやテロップもかなり多いが、それもコミック的に表現しているため作品世界を極彩色にしていた。

 

映画は見る物だが、この作品は時々読ませにくる。コミックを読んでいるかのように自然に文字が出てくるから、私も自然と読まされてしまう。

 

アニメーションだが読まされる矛盾はこの作品に限り不問にするしかない。全てが違和感なく作品世界に融和している。

 

他にも爆発や勢いの表現などもコミック的な色や線になっており、本当にコミックを見ている感覚になってしまう。

 

これは手描きアニメーションや実写では成しえない映像表現だろう。

CGならではの表現に溢れている。CGなのに平面的に見えるキャラクターも出てくるので、アメリカアニメーションの技術力が極めて高いことを改めて認識させられた。

 

コミックの映像化の観点から見ると、この作品は到達点を見せたと言えるだろう。

映像革命を超え芸術作品とも呼べる表現に満ちている。

 

そして物語も一級品だ。

スパイダーマンのオリジンを描きつつも、別世界から来たピーターとマイルズの「師匠と弟子」と成長、マイルズの親との愛、様々なスパイダーマンとの友情、そして運命への対峙と様々なテーマを盛り込んでいる。

 

黒人、白人、女性、日系人、豚と多様なスパイダーマンが存在しているように作品の骨幹となるテーマも多様性に溢れている。

 

その全てのテーマにしっかりと答えを示し、そのどれもが説教臭さがないのだから”凄い”意外の言葉が浮かばない状態に追い込まれた。

 

平行世界というややこしくなりそうな要素を利用しながらも、物語は病的なほど丁寧に作られており、製作陣の強い信念が見えてくる。

 

何度も見たスパイダーマンの物語。

しかし、このスパイダーマンは知っているようで知らない新しいスパイダーマンだ。

私たちがこれまで何度も目撃したスパイダーマンのように、スパイダーマンは決して一人だけではない事を改めて実感した。

 

温故知新を地で行く作品だろう。

スパイダーマンままだまだ可能性を秘めていることを示した。

 

この作品はあまりにも凄い。

映画をコミックにしてしまったのだから。

【考察】これまでのMCU作品に”アベンジャーズは存在していなかった”のでは?

4月26日に公開される『アベンジャーズ/エンドゲーム』

その最新予告が先日公開された。

 

遂にサノスとの最終決戦が始まる。

期待高まる内容だが、何度か見ているうちにふとこんな事を思った。

「もしかするとこれまでの作品にはアベンジャーズが登場していなかったのでは?」と。

 

なぜそのような考えに至ったのか書いていく。

 

 

アベンジャーズという作品を振り返ると見えてくる"アベンジャーズのいない世界"

『アベンジャーズ』の名が付く作品は『アベンジャーズ(2012)』、『アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン』、『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』の三作品公開されている。

 

アベンジャーズ(2012)』ではアイアンマン、キャプテン・アメリカ、ソーが一度は見解の相違から争うも、地球に侵攻してくるロキとチタウリの軍団を止めるために手を組んだ。

アイアンマンとキャップは侵攻を阻止するため、ソーは弟ロキを止めるためだ。

 

彼らは利害が一致したから手を組んだ。

そうして彼らは地球を救いMCU内ではアベンジャーズというチームとして認識されるようになった。

観客である我々もこの時「アベンジャーズが生まれた」と感じただろう。

 

アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン』では唯一地球に侵攻する大量の敵を宇宙空間で目撃したトニーがウルトロン計画を進め地球を防衛するシステムの構築を始めようとした。

 

だがそれは失敗し、誕生してしまったウルトロンは暴走し人類へ牙をむく。

劇中では「団結」「アベンジャーズ」の言葉が度々出てきた。だがこれはトニーの行動がなければ発生しなかったと言える事件だ。

 

アベンジャーズが結集しウルトロンを止めるために戦い始めるが、これは明らかにトニー・スタークの尻拭いだ。

チームとして心の底から団結している様子は見られない。

 

これが原因でアベンジャーズは瓦解を始める。

 

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そしてサノスが野望を果たすため動き出した『インフィニティ・ウォー』ではアベンジャーズらしさが皆無になった。

サノスがマインド・ストーンを入手するため大量の兵をワガンダに投入し、キャップやローディー、ワンダらが戦う。

 

宇宙まで敵を追いかけたトニーとピーター・パーカーはサノスと激突するが地球でキャップらが戦っていることは目撃していない。

 

地球と宇宙の両方に唯一接点を持っているのはソーだが、彼もまたトニーの戦いを目撃していないのだ。

彼らは互いが戦っていることを理解はしているが”姿を目撃していない”のだ。

 

ヒーローチームを描いた作品であれば最低でもアイアンマンことトニー、キャプテン・アメリカ、ソーのBIG3が揃う場面があっても良かったはずだし、両者が互いをはっきりと認識する台詞を盛り込むこともできただろう。

 

 

アベンジャーズを名乗っているのであればチームらしさをもっと押し出すこともできたはずだ。

しかし、それを描かなかった。

 

劇中では地球と宇宙を繋ぐ接点はあれども、彼らが絡むことはほぼない異様な状況になっている。

  

振り返ってみると『アベンジャーズ(2012)』は利害の一致、『エイジ・オブ・ウルトロン』ではトニー・スタークの尻拭いで戦うことになった。

 

アベンジャーズと名がついていても、彼らが心の底から団結したことは今までなかったのだろう。

利害の一致、尻拭い…。様々な理由で彼らは一つに纏まるしかない状況に追いやられているだけなのだ。

 

インフィニティ・ウォーに至ってはもはや個々で動いているようにすら見え、チームらしさはほぼ霧散しているし、主人公は悪のサノスになっている始末だ。

 

果たして彼らは本当にチームと呼べるのだろうか?

 

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アベンジャーズはドラゴンボールに似ている

アベンジャーズは個々のヒーローが結集したチームだ。

しかし、彼らは心の底から信頼しあい団結したことはあまりないように思える。

 

彼らの希薄なチーム感が何かに似ていると考えてみると、それは『ドラゴンボール』だった。

 

ドラゴンボールも孫悟空、ベジータ、ピッコロなどがフリーザ、セル、ブウなどの強敵と戦う。

しかし、彼らは仲間同士だが”チーム”と呼ばれると違和感はないだろうか。

 

ベジータは悟空をライバル視しているし、ピッコロが悟空と組んだのも野望を果たすためだ。

彼らは利害が一致したからこそ手を組んだに過ぎず、そこにチーム性はほとんどない。

 

仲間ではあるがチーム感が希薄と言う意味でアベンジャーズはドラゴンボールと似た存在かもしれない。

 

 

ドラゴンボールとちがい『アベンジャーズ』とのチーム名が冠されたタイトルでチームであるとの先入観を持たされているだけなのでは?

 

マーベルは”ステレオタイプ”に回帰する

近年のハリウッド映画は偏見に基づく作品作りを裂ける傾向にある。

 

人種、社会、性などあらゆる要素にはびこる偏見や差別意識を撤廃する動きがありMCUもそれに従属している。所謂ポリティカルコネクトレスだ。

 

ブラックパンサー』も黒人に抱きがちな偏見を排除しアフリカの伝統を重んじた衣装や演出を行っており、『キャプテン・マーベル』も女性ヒーローにつきものだったセクシーさや勝気といった要素を排除している。

 

近年はポリコレな作品を作り、それが賞賛される流れにありMCUも明らかにそれを意識している。

 

そして、ヒーロー映画に抱きがちな偏見をも取り除いているのだ。

ヒーロー物は幼稚な作品と思う人も多いだろう。

「悪をブッ飛ばして終わり」という単純な作品を思い浮かべるかもしれない。

 

マーベルはこのようなヒーロー物に付きまとうステレオタイプを破壊するために、ヒーローはヒーロである以前に”人”であることを訴えかけてきた。

 

X-MEN』や『サム・ライミ監督版スパイダーマン』、『ダークナイトトリロジー』などの影響は必至だろうが、マーベルはヒーロー映画を「正義が悪をブッ飛ばす」単純な物語にしなかった。

 

MCUの起源である『アイアンマン(第一作)』から振り返ろう。

トニーは開発した兵器で多くの人が不幸になっていると知り兵器産業から手を引く。そして、培った技術で人々を救うためにアイアンマンとなる。

第一作の時点で早くも苦悩する人間を描いている。

 

キャップは国を守るため、70年後の世界を守るために戦うが親友が目の前に現れた葛藤し、遂には仲間よりも友を選んでしまう。

 

ソーも弟を止めるため、自分が神に相応しい存在になるために奮闘する姿が描かれた。

 

他にもホークアイには家族おり、ハルクは自分の強大な力に悩んでいる。

彼らはヒーローかもしれない。しかし、悩み涙し時には暴走してしまう人であることを描いてきた。

どのキャラも一言では語りつくせない奥深さを見せている。

 

マーベルはヒーロー物のステレオタイプを避けるため徹底して「人」を描いてきたのだ。

 

チームであるアベンジャーズを描く時も同じだ。

チームと言えば統一されたユニフォームに身を包みメンバーが心を一つにして目標に突き進むものだと考えるだろう。

ヒーローチームであれば軋轢が起きても乗り越えて心を一つにして力を合わせ巨悪と戦う。

 

だがアベンジャーズにはそのような要素は無い。

前述のように、彼らは利害の一致でまとまっているに過ぎない。心の底から繋がっている様子は希薄なのだ。

 

それでも彼らがチームだと感じるのはタイトルや劇中で度々チームであることが言及されているせいだろう。

 

だったら「アベンジャーズはもう存在しているじゃないか」と思うだろう。

それでもなぜ「アベンジャーズはこれまで登場していなかった」と感じるのか。

 

その理由は”ステレオタイプ”ではなかったからだ。

コミックからの伝統で仕方がないが彼らは日本のヒーローチームのようにコスチュームに統一感はなく、心も纏まっていない。

 

 

彼らはどこか纏まりに欠けており、強大な力を持つ個人が集まっているだけにしか見えないのだ。

ヒーロー物のステレオタイプを避け続けた結果、チームを描く際にも大衆の偏見を刺激するようなチーム像は描かなかった。

 

力を合わせるが心は完全につながっていない。それどころか仲間を責め、解散状態にすら追い込む。

そんな危ういチームを描くことで、マーベルは彼らは結局人であり纏まることは難しいという事を伝えてきていた。

 

全てはステレオタイプを避けるためだ。

 

それなのに『エンドゲーム』の予告ではステレオタイプなヒーローチームが登場してしまった。

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(C)2019 MARVEL/Youtube

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(C)2019 MARVEL/Youtube

この予告から察するに彼らの心は「サノス」を打倒するため遂に一つになったことが伺える。

 

宇宙の生命が半分に消えたことを契機に彼らは一つになり統一のコスチュームに身を包んでしまう。

”世界よ、これがヒーローチームだ”と言わんばかりのステレオタイプなヒーローチームの姿がそこにはある。

 

マーベルはインフィニティ・サーガの最後で「ヒーローチームとはこうあるべきだ!」というステレオタイプを見せてきたのだ。

これはもはやエゴとも言える表現だ。

 

ヒーローとは夢と希望を背負う。どれだれ傷つき敗北しても一つになれば勝てるかもしれない。

ヒーローに対して人々はそんな願いを抱きがちだ。

 

予告ではまさにその光景があった。「彼らならきっと勝てる」そんな願望が映し出された。

 

最後の最後で遂に”真のアベンジャーズ”が結成されるのだ。

 

これまで避け続けてきたステレオタイプに最後の最後で”回帰”する。

マーベルは観客が何を求めているかはっきりと理解しており、絶妙なタイミングで投入してきた。その取捨選択の上手さには感服するしかない。

 

なぜマーベルが世界トップのスタジオとなり一流ブランドになれたのかがこの予告にはっきりと示されている。

 

”本当のアベンジャーズ”が遂に登場する。

エンドゲームから絶対に目が離せない。

 

 

▼エンドゲームに興味があるけどアメコミ映画はわからないって人に初心者向け解説書きました!▼

『キャプテン・マーベル』感想 現実社会の問題を反映し全てを受け止めるヒーロー映画

 

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(C)Marvel Studios 2019

MCU21作目にして初の女性ヒーローになった『キャプテン・マーベル』

物語はアイアンマン第一作以前の1995年に戻り、若かりしニック・フューリーやコールソンが登場。

これはアベンジャーズ以前というよりもヒーロー以前の物語に感じた。

 

ネタバレがあります。 

アメコミ映画初心者はこちらの解説記事を参考にしましょう!

【初心者必見】アメコミ映画一覧2019年版!おすすめ作と最新情報を解説! 

 

物語は宇宙人同士の戦争から始まる

クリー人の精鋭部隊に属するヴァースは夜な夜な奇妙な夢に苛まれつつも、訓練を行い戦いに身を投じる。

しかし、彼女はスクラル人に拘束され自分の記憶を読み取られる。そこには彼女が知らない記憶が存在した、という筋書きだ。

 

記憶が何を意味するのか、自分はいったい何者なのかを探し求め様々な場所を巡るどこかロードムービーめいた物語でもある。

 

この作品で特筆すべき点は特定の性におもねることがない点だろう。

これまでの女性ヒーローはセクシーに描かれることが多かったが、本作はセクシーさはほとんど感じさせない。

そしてヒーローだからと言って男勝りに描いてもおらず、等身大の女性として描いているのが素晴らしいと感じた。

 

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男性キャラも逞しく一方の性の強靭さを強調するために一方を貶める描き方もしておらず、かなり平等な描かれ方をしていた。

 

本作には性問題のみならず人種、国境問題も組み込まれているように見えた。

スクラル人は緑の肌で統一されている。一方でクリー人は白人や黒人、青い肌をした人物もおり多様な社会であることを描いているが、クリー人はスクラル人に不当な戦争を仕掛けていたことが判明する。

 

物語の中盤でスクラル人は安住の地を欲している事が判明する。

それなのにクリー人は問答無用で攻撃し、挙句には爆撃までしてしまう。

クリー人がスクラル人を迫害し絶滅に追い込んでいるように見えてしまうのだ。

 

住む星が違うから、価値観が違うからというだけで戦争になるのは現実社会に通じる要素を感じざるを得ない。

 

ヴァースは自分が地球人だと知り、一体自分のやるべきことは何なのか探し求める。

彼女は強大な力でスクラル人を守ることを決意する。

これは彼女がスクラル人を攻め続けたことへの贖罪であるのと同時に、自分にしか出来ない事だと感じたからだろう。

 

彼女はクリーを守るために戦った。その勇猛な行動が彼女がヒーローとして目覚めさせる。

守ることは誰にもできることではない。

誰も出来なかったことに立ち向かうことは容易なことではない。

 

だが彼女はこれまでも危険な任務に挑み完遂させた。これまでの行動が彼女を彼女たらしめる。

 

たとえ戦いを教えてくれた師であっても、その師が自分へ輸血していて救助してくれていても関係ない。

この輸血とは家族間の血の繋がりの暗喩だろう。疑似的な家族を描いているのだ。

 

仲間であっても、家族であっても師匠であっても間違っていることは間違っていると声をあげなければならない。

それが出来なければ自分はクリーの罪を一生背負い続けることになる。

 

だからこそヴァースはヒーローに、キャプテンマーベルになれたのだ。

過ちを正すことがヒーローの姿だ。

 

人種も性差も国境も家族すらも超越できるのがヒーローだ。

 

声をあげることが出来れば、それで君はヒーローになれることを伝えてきているように思えた。

 

これまでのMCU作品で最もメッセージ性が強い作品だろう。

男であること女であること、家族や仲間であることは関係ない。

とてつもないほどに全てを平等に描いた作品だ。

 

単純明快なテーマだが現実社会の問題を恐ろしいほどまでに反映している。

キャプテンマーベルは全ての問題を受け止めて立ち向かう強大なヒーローだと言える。

 

 

 

【2019年版】夢中になる面白いSF映画のおすすめ30選!名作から最新作まで!

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見るだけでワクワクしてしまうSF映画。

未来に行ったり、宇宙人と出会ったり。現実には起こりえない様々な夢を描いてくれます。

 

今回は

  • とにかくSF作品が見たい
  • どんな作品があるのか知りたい
  • 夢や希望に満ちた世界を見たい

という方々に自信を持っておすすめするSF映画を30作品紹介していきます!

 

すぐに観たい人のために動画配信サービスで視聴可能な作品はリンクを掲載しているので是非利用してください。

 

2019年のオススメSF映画はこれだ!

銀河ヒッチハイク・ガイド

宇宙バイパス建設のために地球が消滅。地球人のアーサーはヴォゴン人の宇宙船に乗り込み宇宙放浪の旅に出る…。

 

突飛な展開とドタバタな内容が魅力のイギリス産SFコメディ。

イギリス映画らしいシュールで不条理な笑いがちりばめられていて捧腹絶倒間違いなしです。

 

SFらしい魅力的な宇宙人やガジェットも数多く登場し視覚的にも非常に楽しく作られており、楽しませることに主眼を置いた娯楽作です。

イギリス映画でも本格的なSFがあるんだなと驚いた一作。

 

SFだからといって小難しい内容ではないので肩の力を抜いて鑑賞できますよ。 

視聴可能サービス:U-NEXT Amazon

攻殻機動隊

公安9課に所属する草薙素子は他人の電脳を乗っ取り人形のように操るハッカー「人形使い」を追う。

 

日本を代表するSF映画。アニメ映画ですがかなり重厚な世界観を作り上げており、哲学的とも言うべき、少々難解な物語が展開されます。

1995年の作品ですが登場ガジェットも先駆的なものが多く、現代から見ても見劣りしません。

 

しかし、派手のアクションを期待すると少し拍子抜けするかもしれません・

説明セリフも少なく淡々と進んでいく作品ですが、重厚でハードな雰囲気に彩られているので圧倒されてしまいました。

 

日本SF映画の傑作と呼んでも過言ではない作品。哲学的要素が強めなのもSFらしさを高めていますね。

視聴可能サービス:Amazon

インセプション

人の夢に侵入し情報を盗み出す…。

 

レオナルド・ディカプリオと渡辺謙が共演。ダークナイトトリロジーのクリストファー・ノーラン監督作品。

人の夢に侵入する奇想天外な展開と、特殊な視覚効果が見所です。

人の夢が様々な階層で表現されており、集中していないと今はどの階層の夢なのかを見失うかもしれません。

 

アクションもあり娯楽性も高いのですが、集中していないと何が起きているか分からなくなってきます。物語に集中させるため、少々難解な作りになっているのです。

 

難解さを持ち”ハードSF”の風格を漂わせ、観客を試すかのような展開もあるずば抜けて完成度の高い作品です。

鑑賞後は誰かと議論したくなることでしょう。

 

傑作とはこの作品を指すのです。見るしかありません。 

視聴可能サービス:Amazon Hulu U-NEXT

インターステラー

人類滅亡へのカウントダウンが迫る。元エンジニアの男が宇宙へと旅立ち、人類が居住可能な星を探し始める。

 

重厚で濃厚なハードSF。まるで小説を読んでいるかのような濃密な169分を味わわせてくれます。

 

人類を救うために宇宙へ旅立った男の物語ですが、家族愛と重厚すぎる設定が魅了してきます。

宇宙と地球との時間のズレなども描かれており、科学考証が完璧になされた作品です。

 

そして泣ける展開も盛り込まれている贅沢な作品。完璧と呼べるSF映画。

インセプションと共に見るとクリストファー・ノーラン監督は天才だと確信させられます。

視聴可能サービス:Amazon Hulu U-NEXT

第9地区

南アフリカに宇宙船が出現する。宇宙船は破損しており地球外に飛び立つことが出来ない。難民となった宇宙人は南アフリカのヨハネスブルクで生活を始める。

 

南アフリカを舞台に難民と化した宇宙人とそれを管理する地球人を描いた作品。

宇宙人を差別される側として描いており、南アのアパルトヘイト問題を皮肉った社会派な作品です。

 

低予算で製作されていますが下手な大作SF映画よりもテンポが良くて面白い。CGもリリアルに作りこまれているので物語の真実味を高めています。

 

宇宙人でアパルトヘイト(人種隔離政策)を風刺しており社会派な作品になっています。

アクションも盛りだくさんで単純なエンタメとしても楽しめますが、南アの歴史を知っているとかなり巧妙に作られていることが分かってくる高度な作品です。

深く考えさせられてしまいます。

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オデッセイ

火星にひとりぼっち。生き残るにはどうすればいいのか。

 

火星に取り残された一人の男の物語。

火星で生き延びるの様子をリアルに描いています。

 

火星と地球の違いが丁寧に説明され、その上で描かれる行動の数々。例えばイモを育ててるなどのシーンは非常にわかりやすい説明がされており、知的好奇心を刺激してくれます。

 

サバイバル要素が非常に強く逞しさと忍耐力に心を打たれることに間違いないでしょう。

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アルマゲドン

小惑星衝突まであとわずか。地球の命運は石油掘削を生業とする男たちに託された。

 

エアロ・スミスの主題歌でも有名な作品。

地球に衝突することが確定している小惑星の破壊ミッションを請け負った男たちの勇気と愛を描いています。

 

小惑星の破壊を担うのはなんと石油を掘削する男たち。突然地球の命運を握ることになった男たちの戸惑いや葛藤も見どころです、

彼らが何を想いながら地球を救おうとするのか。個々の感情に胸を打たれること間違いなしです。

 

愛と勇気が詰まった感動作です。

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トータル・リコール

近未来。火星の夢にうなされる地球に住む男。リコール社から火星の夢を疑似体験したことで、自分が何者であるかを知ってしまう…。

 

筋肉俳優シュワルツェネッガーことシュワちゃん主演ながら濃密なSF要素にあふれており、エロティックさやグロテスクさも兼ね備えている少し過激な作品。

 

夢を追体験することで自分が何者であるかを知るという設定の面白さと、奇抜な造形をしたキャラクターたちが強烈な印象を植え付けてきます。

これぞSF!と言わんばかりの視覚的な面白さに溢れており、未だに色あせない作品です。

 

まさに夢を見ているかのような感覚に陥る不可思議さが魅力。

シュワちゃんらしいアクションシーンも盛り込まれており、娯楽性も非常に高く飽きない作品です。

 

プレデター

要人救出のためジャングルに迷い込んだ特殊部隊。そこで目に見えない謎の存在に襲撃されてしまう。

 

姿の見えない敵に翻弄されながらも戦いぬくシュワちゃんたちを描いています。

 

地球の武器で高度な技術をもつプレデターにどう対抗していくのか…。

シュワちゃん主演ながらも腕力でゴリ押し演出はほとんどありません。

謎の敵に戦闘で培った技術で立ち向かっていきます。時には原始的な罠や武器で挑むなど、知力を駆使した戦闘もあり非常に緊張感の高い作品になっています。

 

姿の見えない敵に翻弄される場面もありホラーのような恐ろしさもありシュワちゃんたちの恐怖心を追体験する演出が見事なんですよね。

 

プレデターは恐ろしいながらもどこか憎めない愛嬌のようなものを感じさせる点も魅力の一つです。

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リアル・スティール

離れて暮らす父と子。再会した二人はロボット格闘技で共に奮闘する。

 

ロボット格闘技が盛んになった近未来を舞台とした作品。

父と子の交流と成長を描いており、熱く滾るシーンも多く自然と拳を強く握りしめてしまいます。

まるで本当の格闘技を見ているかのような臨場感があるので興奮で汗が出てきそうになる程。

 

父と子の交流というシンプルなテーマながら、親子とは何かという深い問いかけもあり、鑑賞後は家族との接し方が変わるかもしれません。そんな魅力に包まれた暖かい作品です。

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パシフィック・リム

巨大ロボットVS大怪獣!戦え!世界を守るイェーガー!

 

超シンプル、ド直球。巨大ロボと怪獣が戦う。ただそれなのにどうしてここまで興奮してしまうのか。

子どもの頃に想像したロボットと怪獣の戦いが実写で見られるとは…。大迫力を超えた迫力が全身をぶん殴ってきます。

 

ロボと怪獣の戦い以外には何もありません。ですが余分なものがないからこそ、大興奮しそしてなぜか泣いてしまう熱すぎる作品。

懐かしくて新しいんですよ。

 

これが見たかった、と感激のあまりに涙してしまうことでしょう。

視聴可能サービス:Amazon

クロニクル

突如超能力を得た少年たち。彼らの運命が徐々に狂っていく…。

 

ある日突然超能力を得てしまった少年たちを手持ちのビデオカメラで撮影したという設定で描いた作品です。

非常に淡々としていますが、

 

特筆したいのキャラクターの心情。少年たちの心の機微を丁寧に描いており、手持ちカメラの設定も相まって恐ろしさを感じさせるリアリズムを持っています。

ドキュメンタリーっぽく見える作品です。

 

あまりにも凄まじい心理描写はもはやホラーと言うしかありません。

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インデペンデンス・デイ

宇宙人襲来し世界中が焦土と化す。人類は勝てるのか…?

 

宇宙人が侵略してくるというオーソドックスな作品。

本作はテンポが良く、演出も上手いので物語が軽快に進んでいき全く飽くことなく完走することが出来ます。

 

戦闘シーンもCGのみならずミニチュアなども使用しているのですがどこまでが実写なのかが分からないほどのリアルさがあり、物語の持つ真実味を強めています。

非常に娯楽性が高くコーラとポップコーンが似合う作品。

単純ながらも無駄がないからこそ面白いんですよ。

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オール・ユー・ニード・イズ・キル

目覚める、戦う、死ぬ。そしてまた目覚める。

 

日本のライトノベルが原作。トム・クルーズが生と死のループに陥り、死ぬことができなくなり、死んでは復活して戦うことを余儀なくされてしまう…。

死と言う重くなりがちなテーマに生死のループを盛り込むことで、死を笑いに変えてしまうコミカルさが魅力。

 

死んでるのに笑ってしまう!?なんて戸惑いもあるかもしれませんが、テンポがとても良く飽きずに鑑賞することができます。

 

ゲームのように何度も死ぬことで敵との戦い方を学習し強くなっていく主人公の姿が楽しい!

脚本、テンポ、演出ともにずば抜けていて完成度が非常に高い作品です。

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トゥモローワールド

子どもが生まれなくなり18年。人類は絶滅の危機に瀕し世界各国がテロなどに汚染された混沌で支配されて、英国には不法移民が押し寄せていた。

 

18年間世界中で子どもが生まれなくなった世界を舞台に、秩序の崩壊と人間のエゴを描いた作品。

退廃的な映像の色使いがディストピアらしい世界観を際立たせており、汚れた匂いすら伝わってきそうなほどの説得力を持っています。

 

この作品は疲労感が襲ってくる執拗なまでの長回しが見所。劇中に落とし込まれたかのような感覚になるほど強烈な臨場感があり瞬きが出来ないほどです。

フィクションなのにドキュメントのようなリアリズムを生み出しているんですよね。

 

映画の世界に自分が存在しているかと思えるほどの臨場感があり、鑑賞後は肩で息をしてしまうことでしょう。

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マトリックス

この世界は現実ではない。ここはコンピューターで作られた世界で現実はコンピューターの反乱で滅びかかっている。

 

スタイリッシュな演出の数々が魅力の一本。

「この世界は仮想現実なのでは?」と考えたことのある人も多いはず。

そんな妄想をド直球に映像化しており、現実と仮想の対峙を描いています。

 

哲学的ながらもアクションも満載で中二病的な演出が快感になる爽快感もある超娯楽作です。

 

ウォシャウスキー兄弟のセンスが光る、現代SFの金字塔の一つです。

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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー

銀河を守るのははみ出し者たち!?

 

マーベルコミック原作のスーパーヒーロー映画ですが、ヒーローが悪役を倒す勧善懲悪な物語ではありません。

チームのメンバーは全員社会からはみ出した者達ばかり。それが最終的にヒーローになっていくとい王道展開なのですが、脚本が非常に分かりやすくかつ練られているので全く飽きることなく鑑賞出来ます。

 

キャラクターが魅力たっぷりで鑑賞後は推しキャラが出来ること間違いなし。

ユーモアもあればアクションもある、贅沢な娯楽SF大作です。

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ターミネーター2

未来世界を守るため、過去へやってきたロボット。救世主となる少年を救うために戦う。

 

SF映画と言えばこれは外せません。

ストーリー、演出、CGともにずば抜けていて1991年の作品とは思えないほど高い品質を誇っています。

 

アクションシーンがふんだんに盛り込まれ娯楽性も非常に高いのですが、未来への希望と言うメッセージも含まれており単純なSFアクションの域に留まりません。

 ロボットと人は通じ合うことが出来るのか?現代では王道且つ普遍性を得たテーマですが、この作品は90年代に盛り込んでいるのですからかなり先駆的です。

 

あるかもしれない未来を描き、コンピューターやロボットとの向き合い方を考えさせられる作品です。

傑作と呼んで差し支えのないSF映画。これぞ完璧な作品です。

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時をかける少女

時間を遡行する少女。そして明かされる友人の真実。

 

筒井康隆原作の和製青春SF映画。俳優陣の初々しい演技と独特の映像手法、尾道でのロケが巧みに絡み合い幻想的な雰囲気を醸し出しています。

原田知世の演技は初々しいというよりも少しぎこちなさを感じますが、それが逆にどこにでもいるような少女になっていて親近感がとんでもなく湧いてくるのです。

 

時間を遡るという古典的なSFですが、他のどこにもない幻想的かつ和やかでどこか切なさがあり、感情を緩やかに刺激してくる繊細な作品です。

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メッセージ

突如世界中に現れた謎の宇宙船。人類は宇宙人と意思疎通を図ろうと奮闘する。

 

宇宙人とのファーストコンタクトを描いた王道設定の作品ですが、とてつもなく静謐としており見る者を試すかのような哲学的な物語が展開されます。

映像も神秘的に作られており神話的な印象すら与えてくれます。

 

アクションなどの娯楽性はほとんどなく、侵略物で期待しがちな宇宙人との戦闘シーンなどは皆無です。

 

しかし、タイトル通りメッセージ性が強大で人類が今後何をすべきなのかを伝えようとしてくるのです。

とても知的な雰囲気で彩られており静謐ながらも壮大且つ荘厳な作品になっています。

 

これを見ると人生や世界の見方、考え方が変わるかもしれません。

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AKIRA

超能力に目覚めた鉄雄。健康優良不良少年で鉄雄の友人だった金田は暴走する彼と対決することになる。

 

日本のアニメーションを語る上では欠かせない作品。

緻密な作画と五臓六腑を刺激する音楽が魅力。

トラウマを植え付けかねない過激な描写も存在し、それが超能力の危うさを演出しています。

 

過激な描写も含め、全てのシーンが幻想的で動く絵画のような強烈な印象を残してくれます。

見ると確実に記憶に焼き付き離れなくなる作品です。歴史的一作。

 

ローグ・ワン/スターウォーズ・ストーリー

デススターの設計図を入手せよ。名もなき英雄たちの物語。

 

スターウォーズEP4に繋がる作品です。

デス・スターの設計図を入手せよ。名もなき英雄たちの物語。

 

往来のシリーズ同様にキャラクターが非常に愛らしいのですが、物語の展開は前半が少し緩く人によっては退屈に感じるかもしれません。

しかし、後半の展開が凄すぎる。手汗が止まらなくなるバトルシーンと、結末が分かっているはずなのに読むことが出来ない展開が息をすることすらも忘れさせてくれるほどの高揚を与えてくれます。

 

前半の緩さは後半への助走なのです。この映画はラストに全てが詰まっています。本当に凄まじいラストは瞬きが出来ないほど。圧倒されっぱなしの後半。とにかく凄い

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フィフス・エレメント

人類を救うフィフス・エレメント。そのカギを握る謎の女とタクシー運転手の男が出会ってしまう。

 

物語はまるで子どもが考えたような要素で彩られています。所々に羞恥を感じてしまう場面もあり、誰もが一度は考えたことのあるような展開が連続してきます。

 

しかし、その開き直ったかのような子どもっぽさが娯楽性を存分に高めていてかなり楽しい作品に仕上がっています。

王道を貫くからこそ面白くなることを証明した素晴らしい作品です。

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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

激しさを増す使徒との戦い。碇シンジはこれまでにない使徒と対峙する。

 

エヴァ新劇場版二作目ですが、物語のテンポが軽快でアクションシーンも多く娯楽性が高い内容になっています。

キャラクターの魅力がさらに掘り下げられていて、ストーリーそっちのけでキャラを愛でるだけでも楽しめてしまいます。

アクションシーンもアニメでしか描けない豪快さで彩られており、唖然とすることでしょう。

 

ゼロ・グラビティ

宇宙から脱出せよ。無重力サバイバルが始まる。

 

ミッション途中にスペースデブリが衝突する事故にあい宇宙空間でのサバイバルを余儀なくされる、今までありそうでなかった作品。

宇宙から如何にして生還するかと言うシンプル物語ですが、時折一人称になる映像が自分まで宇宙空間に投げ出されたような感覚に陥れてくれます。

 

あまりにも高すぎる映像技術のおかげで「宇宙こわい」になりましたね…。

 

最初から全速力で突っ走るので全身が緊張でこわばってしまい、鑑賞後はとんでもない疲労感が襲ってくる作品です。

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E.T.

宇宙人と少年たち。彼らの交流が始まる。

 

少年と宇宙真の交流を描いた作品。

E.T.のビジュアルに初見時は驚愕するかもしれません。ですが、鑑賞していくうちにどうしようもなく愛おしくなり、そして彼の行動に涙させられます。

 

言葉が通じなくても心は通じる。見た目が違っても友達になれるという強いメッセージが込められた作品。

これを見るとどんな人とも接することが出来るようになるかもしれません。

教育的かつ感動も笑いもある贅沢な作品です。是非家族でご覧になってください。

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猿の惑星

たどり着いた星。そこでは人類が猿に支配されていた…。

 

猿が人類を支配する逆転世界。そこで待ち受ける数々の受難。

ありえない状況に落とし込まれた人類が奮闘する姿を描いており、俳優陣が鬼気迫る詮議を見せてくるので切迫感が強く伝わってきます。

 

物語の軸となる猿の行動はまさに人間そのもの。人間を下等と扱う逆転世界を描くことで人類の傲慢さを描いています。

これは人間の行いに対するアンチテーゼの意味を持つ高度な作品。

 

身震いするほどの恐ろしさがあり、我々人類はこうも不遜なのかと改めて考えさせられる恐ろしい作品です。

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ウォーリー

人類がいなくなった地球に残るごみ処理ロボット。彼は初めて恋をする。

 

700年間地球でゴミを処理し続けるロボット『ウォーリー』が主人公。ロボットが恋をするというシンプルなラブストーリー。

 

セリフがほとんどなくサイレント映画のような静寂さがあります。

セリフがなくても演技で観客を楽しませることを追求しているので、見るだけで凄くほっこりとして楽しい気持ちにさせてくれます。

 

台詞が少ないからといって察せよということはなく、伝えたいことは演技や演出でしっかりと伝えてくるので、映画に無駄なセリフは必要ないと言うことを示した現代においては挑戦的ともいえる作品です。

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アバター

人類は遠く離れた星で原住民と人間のDNAを掛け合わせた生命体に意識を憑依させ、希少な鉱物を採取しようとしていた。

 

強大な軍事力で先住民の住処を奪う。現実の人類に対する皮肉を描いた作品。

三時間近くに及ぶ作品ですが、芸術のように美しい風景と魅惑的な原生動植物がひっきりなしに飛び出してくるので画面から目をそらすことが全くできません。

 

物語もメッセージ性が強烈で科学とは、軍事力とは何かと真剣に問いかけてきます。

娯楽性は非常に高いのですが、人類が持つ底知れぬ闇にスポットを当てています。全く持って凄まじい作品。傑作とはこのことです。

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マイノリティ・リポート

予知能力者を使って犯罪を未然に阻止する犯罪予防局。そのおかげで治安は維持されていたが、犯罪予防局のジョンが未来に犯罪を犯すと予知されてしまい、彼は逃走を始める。

 

一体何が真実なのか。先の読めない展開と寒さを感じさせる色彩が主人公ジョンの孤独な逃避行を彩ります。

先駆的なガジェット描写に都市風景、まさにSFのだいご味ともいうべき要素で満ちており、物語はミステリー・サスペンスの要素も強く緊迫感を存分に味わうことが出来ます。

 

気持ちが良いほどに伏線が回収されるので、鑑賞後は爽快感を味わうことが出来ます。

視聴可能サービス:Amazon Hulu U-NEXT

まとめ

SF映画は本当にワクワクします!

 

今回はSFならこれは外せない作品を紹介しました。

宇宙の神秘や未来への希望を抱かせてくれるSF映画って本当に素晴らしいですよね。

 

皆さんもSF映画を観て未知の世界へ旅立ってみましょう。きっといい旅があなたを待っているはずですよ。

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未だに高い人気を誇りネットでは度々話題になる漫画「バキ(刃牙)」

コラ画像やネタ画像で少しだけ見たことがある人も多いでしょう。

 

ですが

  • どんな作品なのか全く知らない
  • 巻数が多いからどれから読めばいいかわからない
  • ギャグ漫画じゃないの?

とまだ読めていない人も多いはずです。

 

今回はバキファンの管理人が以下について徹底的に解説していきます!

  • バキの魅力
  • バキシリーズのあらすじ
  • 初心者はどれから読むべきか?
  • アニメの最新情報
  • ギャグ漫画と呼ばれる理由

 

これを最後まで読めばバキシリーズを知ることが出来、絶対に読みたくなりますよ!

 

バキシリーズって何?簡単な解説

1991年に「週刊少年チャンピオン」で連載が開始された人気格闘漫画です。

 

バキシリーズは主人公の少年『範馬刃牙』が地上最強の父『範馬勇次郎』を倒すことを目標に成長していく姿を描いた作品。

 

躍動感溢れる絵と予想できない展開、リアルな格闘描写などが話題となりチャンピオンを代表する作品となりました。

 

バキは単純に「強い奴と戦う」ことをコンセプトとした作品です。

 

それ以上のものはないシンプルな漫画なので非常に読みやすい作品なのです。

 

どこからよんでも楽しめるシンプルさと読めば読むほど惹きつけられる勢い、強さとは何かという奥深いテーマで多くの人々を魅了し長寿シリーズになりました。

 

現在は第5部『バキ道』が連載中です。

 

バキの魅力とは?それは躍動感と勢い!

様々な格闘漫画やバトル漫画はあれど、バキのように躍動感ある絵が見られる作品は中々無いと思います。

 

キャラの目鼻立ちは独特ですし、筋肉はテカってる…。絵の癖は強いですが、躍動感は天下一品!

 

流れるように描かれるバトル描写は漫画なのに映像のような動きを感じるほどです。

 

そして実際にはあり得ない技や理論の数々を勢いある解説で読ませてくるので、一瞬でも信じてしまいそうになるのです。

作品の持つ勢いのおかげでなぜか「ありえそう」と受け止めちゃいそうになるんですよ。

 

文句を言わせないと言わんばかりに勢いで押しこんでくるのが凄いところです。

 

一度読むとあっという間に読めてしまうのがバキの魅力なんです。

バキシリーズのあらすじ

バキシリーズは現在第5部まで描かれています。

ジョジョの奇妙な冒険のように新章突入ごとに主人公が変更されることはありません。

 

主人公は一貫して範馬刃牙です。

 

各部のあらすじを紹介していきます。

物語は全て繋がっています。一部を除いて基本的には時系列順に物語が進みます。

第一部 グラップラー刃牙

伝説の第一部。

 

第一部は三篇に分かれています。

最大トーナメント編

日本屈指の財力と権力を有する徳川光成が東京ドームの地下に作った「地下闘技場」での戦いを描いた『地下闘技場編』から物語がスタートします。

 

地下闘技場編では17歳の若さで地下闘技場チャンピオンに君臨する主人公刃牙が様々な強敵と戦う姿を描いています。

作中で空手の神と呼ばれる愚地独歩と刃牙の父勇次郎との戦いも描かれました。

 

第一話ではコラで有名になった「おいおいおい死ぬわアイツ」「炭酸抜きコーラ」が登場します。

 

幼年編

ここでは刃牙の過去が描かれます。

刃牙の特訓や母の姿などが初めて描かれ、勇次郎との対決が描かれる重要な物語になっています。

 

最大トーナメント編

第一部を締めくくるのは『最大トーナメント編』です。

名前を聞いたことがある人も多いでしょう。

 

最大トーナメントは全選手の入場シーンを描き、全ての試合を描くという途方もない物語になっています。

予想外の展開や奇想天外な技の数々が頻繁に出現し息つく暇のないハイテンポでとんでもないほど面白い内容になっています。

 

現実の格闘技を見ているかのようなリアルさと大胆な実況解説にはページをめくる手が止まらなくなったほどです。

 

バキシリーズといえば最大トーナメントを思い浮かべるファンも多いほど。

バキだけではなく漫画史に残る熱い戦いが描かれています!

 

グラップラー刃牙外伝

外伝では第一部に登場したプロレスラー『マウント斗羽』と『アントニオ猪狩』の対決が描かれます。

モデルとなったジャイアント馬場が逝去し、アントニオ猪木との対決がかなわなくなったため作中で夢の対決を実現させました。

 

 

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第二部 バキ

第二部も三篇に分かれており、ここでは第一部よりもワールドワイドな展開を見せます。

 

最凶死刑囚編

2018年にアニメ化され話題となった物語です。

 

最大トーナメント後の日本に死んでも死なない、脱獄不可の場所から脱獄するトンデモナイ奴らが上陸し、バキ達と戦っていきます。

 

シリーズ屈指の名勝負(ベストバウト)と呼ぶ人も多い戦いが死刑囚編に描かれているので要チェックな物語です。

 

中国大擂台賽編

バキ達は中国に上陸。

中国武術最強の称号『海皇』を決める大会で、バキはなんと因縁の勇次郎とチームを結成させられる意外な展開を見せます。

神の子激突編

ボクシングの神マホメド・アライの拳法を完成させた息子アライJr.がバキと戦います。

 

強大な父親を持つ者同士が戦うことがコンセプトになっています。

 

バキ特別編SAGA

死刑囚編の時系列で刃牙の初めてのセックスを描く外伝も執筆されました。

 

日本漫画史に残る奇書で、その内容はとてつもないほどに濃厚です。

読むと後悔する作品です。

 

読むには覚悟が必要ですが、なんとこれがアニメ化されてしまいました。

 

こちらもチェック!

バキSAGAアニメ版のレビューです。凄まじいアニメでした。

やりやがった…『バキSAGA』アニメ化を成し遂げた製作陣の勇気に敬意を表して

 

第三部 範馬刃牙

このシリーズでは突拍子のない展開が連発され、多くの読者を困惑させました。

 

実戦シャドーファイティング編 

第三部では初っ端から体重100キロの想像のカマキリと戦うというぶっ飛んだ展開を見せました。

リアルシャドーというバキが体得した特殊な技術で、想像の相手と戦ってもダメージを受けるというものです。

 

しかしカマキリなのか…と読者は困惑の渦に落とし込まれました。

 

超絶!!監獄バトル編

ここでは第二部死刑囚編の中盤から登場しバキ世界ではトップ3の力を持つビスケット・オリバと戦うためバキがアメリカへ向かいます。

 

オリバの腕力だけを駆使した戦いは筋肉こそ力を体現しており謎の爽快感があります。

 

野人戦争編

バキシリーズ屈指のぶっ飛びエピソードです。

 

バキ世界では恐竜時代に原始人が存在しており、それが現代に復活!

バキ達と戦うことになるというトンデモナイお話が描かれました。

強者達の闘い編

ピクルとの戦いを終えた刃牙が絶対に負けを認めない不良の柴千春と戦い、中国武術界屈指の実力者烈海王がアメリカでボクシングに挑む姿が並行して描かれます。

地上最強の親子喧嘩編

ここでは遂にバキと勇次郎の因縁の対決が描かれます。

バキシリーズ本来の目標である父と子の対決はここで描かれ、物語は完結します。

 

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第四部 刃牙道

親子対決が終了し、バキは平穏な時を迎えた事はなくまたしても新たな敵が出現。

 

なんとクローン技術で現代に蘇った宮本武蔵とバキ達が戦うという野人戦争編を超える超絶ぶっ飛びエピソードが描かれます。

 

第四部では宮本武蔵との戦いだけが描かれており、かつてのように物語は分かれていません。

 

コラ画像で有名な「なんだァ?てめェ…」もここで登場します。

第五部 バキ道

タイトルが第四部と似ておりややこしいのですがこちらは新章です。

 

宮本武蔵との戦いを終えたバキ達の前に相撲の神である『野見宿禰』を次ぐ二代目野見宿禰が登場します。

 

現在は第五部が連載中で物語はまだまだ続いています。

 

刃牙初心者は第一部から読もう!

 

バキシリーズは通算で100巻を超える長寿シリーズです。

初めての人はどれから読んでいいのか分からないと思います。

 

どれから読んでも楽しめるのがバキシリーズですが、ここは第一部『グラップラー刃牙』から読んでください。

 

初期は絵がさほど上手くなく読みづらさを感じるかもしれませんが、中盤以降は物語と絵が格段に良くなっていきます。

 

特に最大トーナメント編は漫画史上屈指の面白さです。

単行本では第21巻から最大トーナメント編に突入しているので、これだけでも読んでほしいです!

 

読んだ人すべてに心に残る戦いが描かれています!

 

第一部は単純に戦いと成長を描いているだけなので非常に読みやすいので、ここから入門するのがオススメです。

 

第一部と第二部は完全版が出版済み!

第一部と第二部は完全版コミックが出版されています。 

第一部 グラップラー刃牙完全版 全24巻

 

第二部 バキ完全版 全17巻

 

連載時のカラー原稿を楽しみたいという人は是非手に取ってください。

カラーでは筋肉のテカリがより強調されているので見ごたえがあります。

第一部と第二部(死刑囚編)はアニメ化済み!

アニメ グラップラー刃牙

第一部は2001年にアニメ化されています。全48話。

第一部を完全アニメ化していますが、作画があまり良くないこともあり評判は微妙です。 

 

アニメ「バキ 最凶死刑囚編」

死刑囚編のみを描き全26話です。

第二部は2018年にNetflix先行配信後地上波放送でアニメ化されました。

 

 

地上波放送では規制されたシーンも多く、SAGAもNetflixでは完全配信されましたが地上波ではカット。

ブルーレイボックスには「放送コードぶっち版」で無規制版が完全収録されています。

 

アニメ バキ 中国大擂台賽編

アニメ「バキ」第二期が決定。

今度は「中国大擂台賽編」がアニメ化されます。

 

死刑囚編と同じくNetflixで先行配信ッ!

バキ | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト

 

バキがギャグ漫画と呼ばれるのは大真面目に描いているから

バキはネット上でギャグ漫画と呼ばれています。

アメトーークでバキ芸人が放送された際も司会の蛍原さんが「ギャグ漫画?」と反応していました。

 

ギャグ漫画と呼ばれる理由は以下の

  • 大真面目にやっているのに描写が笑えてしまう
  • 唐突にネタとしか思えない展開を見せる
  • 同じコマを連発する

などが理由だと思います。

 

具体的には

  • 勇次郎が雷に打たれて骨が透けて見える
  • バキがゴキブリを見つけて師匠と呼ぶ
  • 想像上の100キロのカマキリと戦う
  • 戦いの途中に突然エア食事を作り始める
  • 刃牙が学校の体力測定で尋常じゃない数値を出す

 と言ったものが挙げられます。

 

バキは破天荒な展開や描写が多いのが特徴です。

しかし作者の板垣恵介先生はギャグではなく真剣に描いています。

真剣さが伝わってくるので内容とのギャップが生まれてギャグに見えてしまうんですよね。

 

バキは真剣に描いているからこそ笑えてしまう。シリアスな笑いなんですよ。

 

バキシリーズをすぐに読むなら「honto」を利用しよう!

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この記事を読んで「バキをすぐ読みたい」と思った人は書籍と電子書籍のハイブリッド書店【honto】を利用しましょう。

 

試し読み(立ち読み)が可能なので少しだけ読んで自分に合うか判断でき、電子書籍があるので続きが読みたいと思ったらすぐに購入して読むことが出来ます

 

hontoは丸善、ジュンク堂、文教堂のリアル店舗で利用可能なポイントが貯まるのでこれらの書店を頻繁に利用する人には最適な電子書籍サイトです。

 

紙の本も揃っているので「漫画は紙でそろえたい!」人にもうってつけです。

 

ネットでもリアルでもポイントが貯まって使えるのはお得ですね。

 

まとめ

今回はバキ初心者の方に向けた解説をしました。

初心者が気になる

  • あらすじ
  • どこから読むべきか
  • ギャグ漫画と呼ばれる理由

について答えていきました。

 

バキは魅力あふれた作品です。是非一度読んでみてください!

 

『ウトヤ島、7月22日』感想 代わり映えしない映像が生む極限までの真実味

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2011年に発生したノルウェー連続テロ事件を描いた作品。

このテロは単独犯としては世界最大の短時間殺人事件となってしまった。

事件と同じ72分間をワンカットで描いている。

あの時何が起きたのか、観客は地獄ですら生易しい現実へと落とし込まれるのだ。

 

ネタバレを含みます。

(※本作はワンカットで撮影されているため画面が非常に揺れる。人によっては酔うかもしれないので注意が必要)

 

ノルウェーの首都オスロで爆破事件が発生。ほどなくしてオスロからそう遠くはないウトヤ島で開催されていたノルウェー労働党青年部主催のキャンプで一人の男が銃を乱射しはじめる。

 

未来に希望を抱き、国の未来を語り合う。中には恋が生まれるかもと邪な考えを持った者もいた。そんなどこにでもいる青年たちのキャンプは突如として恐怖の渦に叩き落され77人が犠牲となった。

 

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77人が犠牲となったウトヤ島銃撃事件で何が起きたのかを描いているのだが、これが映画作品としては非常に批評しずらいものだった。

事件が始まってから終わるまでの72分間をリアルタイムかつワンカットで描いている。

 

しかし、その殆どの場面が物陰に隠れるだけなのだ。

突然起きた銃撃に何もできない青年たちはただじっと身を潜め惨劇が終わるのを待つしかない。

時折隠れる場所を変えるために動きを見せる。そういった単調な動きしかなく、物語として劇的な展開を見せることもほとんどない。

 

体感時間もとてつもなく長く感じ鑑賞後は疲労感に苛まれた。

 

本作は映画としては非常に批評が難しい。

扱っている題材故に、つまらないと一蹴することが出来ないからだ。

 

ワンカットで演出されているが、その撮影技術も高いとは思えなかった。

怪獣空逃げ惑う描いた「クローバーフィールド」や日本で旋風を巻き起こした「カメラを止めるな!」のほうがワンカット技術は高い様に思える。

 

だがこの作品は突如テロに巻き込まれた青年たちを描いている。

そこに留意すると本作の撮影技術、単調な展開が劇的にリアルなものへと昇華されてしまうのだ。

 

物語がキャンプ参加者の少女カヤをひたすらカメラで追い続けているのも、ドキュメンタリーのようなリアルさを演出していると感じた。

 

犯人の姿も分からない。単独なのか複数なのか何が起きたのかすらも分からぬまま逃げ惑う姿。

観客も何が起きているのか分からないまま物語を見続けるしかない。

 

物陰に隠れ犯人をやり過ごす、時には妹を探しに行くなど緊迫した場面をみせる。

 

技術の低いワンカットがまるで事件に偶然居合わせた素人が撮影した映像のように見えてくる。

カヤの姿は最後まで映し出されているが、作品の視点はカヤから見た世界だ。

妹を探し、時には身動きが取れない少年に行動を促す。

そんな少女の姿を克明に映し出している。視点が移動することは最後以外に無い。

 

終始固定された視点が本作を虚構から現実へと昇華させていると感じた。

ワンカット撮影が事件は確かに存在したのだと伝えてくる。

 

上映時間に対してあまりにも長く感じる体感時間も意図的なものだったのではと思える。

 

あの事件に巻き込まれた人々は72分間がこれまで生きてきた時間以上に長いものに感じたはずだ。

地獄と呼ぶことすら生易しい惨劇を終わるまでの間がどれほど長いものだったかは我々には想像することが出来ない。

 

 あの時までは平和だった。それが突然消える恐怖を追体験させる目的が本作にはある。

だからこそ一人の少女を追いかけることだけを選び、体感時間を長く感じさせたのかもしれない。

 

世間一般的なイメージの「映画作品」としては娯楽性は無く代わり映えのしない単調な場面が続くので映画作品としては褒められたものではない。

だが何が起きたのかを知る手立てとしては貴重な作品だ。

単調さと冗長さががこの作品に極限のリアリズムを与えている。

 

鑑賞時に感じる様々な感情は全て監督の意図通りだったのではないのか。

そう感じるほどに、本作は強烈なメッセージ性に溢れている。

 

犯人は移民からノルウェーを守るために実行したと語る。

日本でもヘイト問題や、アメリカ・メキシコ間での壁建設問題など多様性を認めない動きがある。

このような時代だからこそこの作品を見る必要がある。そして、ここから現実世界が如何なる方向へ動こうとしているのか考えなければならない。