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『僕らの先にある道』感想 幸福とは何なのだろうか?

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中国で13億元の大ヒットを記録した『僕らの先にある道 (后来的我们 )』がNetflixで配信されました。

日本での公開は望み薄かなと思っていましたがNetflixは中国映画も拾い上げてくれたので大感謝。

これが静かな作品ですが中々に面白く、胸を締め付けるような少し悲しくもあたたかさを残していきました。中国映画も侮れないなと感じさせる一作です。

 

作品紹介・あらすじ

春節帰省ラッシュの電車内で出会った二人。二人は交際を始めるもやがて別々の道を歩んでいく。数年後に偶然再会を果たし、二人は過去の思い出話に花を咲かせてゆく。

 

監督は台湾出身で日本の音楽グループKiroroのカヴァーした経験を持ち女優としても活躍する劉若英。

中国では13億元の大ヒットを記録。

 

幸福とは何なのかを問いかける作品

この作品は非常に淡々としています。再会した二人が過去の思い出を回想していくという形式。本当に静謐と二人の挫折や愛が描かれています。

 

どこにでもありそうな男女の物語。田舎から北京へと上京してきた男女が都会での成功を夢見ながらもうまくいかずに挫折して様子は日本人にも通じるものがあるのではないでしょうか。

 

青年はゲーム制作を夢見ながらもうまくいかずにバイト生活を続け、家賃を滞納した挙句に家を追い出されてしまう。

そんな彼を支えようとする彼女とすれ違いが起き、一瞬の感情に流されて二人はこぞりあいを起こしてしまう。

 

非常に普遍的な物語です。夢と挫折、その両方が盛り込まれており、そして幸福と言う物が何なのかを突き付けてくるのです。

成功して大きな家を買うことが幸福なのだろうか、幸福とは一体何なのか。青年と女性の二人から幸福のあり方は千差万別であることを描いています。

 

本当に淡々としていて、劇的な演出もありません。ただたんに二人の数年にわたる人生を描いているだけなのです。

同じアジア圏なのか、結婚に対する焦りを感じていたりと日本人でも感情移入が凄くできる多い。

家族の結びつきが日本人以上に強いんだなと感じる部分もあり、中国人の考え方が見えてくる作品でもあります。

 

夢と挫折、そして成功。成功が幸福なのか。幸福とは一体何なのか。成功し大きな家を買い家族を作ることが幸福なのか。

 

二人の数年間を淡々と回想する物語。どこか日本と通じるノスタルジーがあり胸が緩やかに締め付けられていきます。

中国映画も中々凄い作品があるものだなと実感させられました。

 

同じアジア圏だからこそ日本人の心に迫るものがあるのかもしれませんね。

 

 

未来へ

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